『夢を叶えるための経験』(子ども福祉メジャー)
社会福祉学部 子ども福祉メジャー 2023年度卒業 三井奈々さん
丸亀城西高等学校出身。
保育士養成コース所属。
将来の夢は保育士。
その夢を叶えるために選んだのは、子ども福祉メジャー。
子ども福祉メジャーに入り、日々成長を実感しているという三井さん。
どのようなことを学び、経験しているのでしょうか。
子ども福祉メジャーを選んだ理由を教えてください。
―保育士を目指しているからです。大学を選ぶ時、母が保育士として勤めている保育所に子ども福祉メジャーの卒業生の方がいて、「すごく学びがあって、成長できるいい環境がある」と聞いていたので、四国学院大学の子ども福祉メジャーで学びたいと思って入学しました。
保育士になりたいと思ったきっかけは何ですか。
―子どもと関わることが好きというのもありますが、母がすごく楽しそうに仕事をしているのを見ていたからです。もちろん保育士の仕事は大変だというのは分かってるんですけど、保育所で行われる夏祭りに参加した時などに「三井先生!」と子どもたちに慕われて、楽しそうにしているのを見て、私も母のような保育士になりたいと思うようになりました。
子ども福祉メジャーに入る前と後で、イメージは変わりましたか。
―入る前までは、たくさんの人がいて、大人数で授業を受けるのかなと思っていました。実際に入ってみると小人数でしっかり学べる環境でした。人数が少ないので先生に質問もしやすいし、学びやすいので、入ってよかったなと思っています。
子ども福祉メジャーでの活動で印象に残っていることを教えてください。
― 一から自分たちで全部つくるのはあまり経験できないと思うので、「こどもひろば」が印象に残っています。去年は「えほんのくに」をテーマに実施しました。私が担当したのは、おばけの眼鏡を子どもたちと一緒に探す「おばけをさがそう」の企画で、その導入の演出にもこだわりました。ただ探すだけではなくて、森の音を流すことで耳から感じられるようにしたり、室内を少し暗くして目からも楽しんでもらえるようにしたり、色々と工夫しました。暗いところが怖い子もいたので、その時は少し明るくしたり。その場に応じた対応が身に付いたかなと思います。
どうしたら子どもたちに喜んでもらえるか?ということを考えながら企画して、当日は実際に子どもたちの反応も見ることができるし、保護者の方からも「楽しそうだった」と直接聞くことができるので、すごく達成感がありました。こうした方がもっと楽しんでもらえるかもしれない、と当日も考えながら動くことができたので成長できる機会だったなと思います。
実習では、一対子どもたちという状況が多いですが、こどもひろばの時は保育士養成コースの仲間たちと一緒です。みんなで子どもたちを楽しませようと奮闘していたので、その雰囲気もすごく楽しかったです。
保育士養成コースの学生は毎年12月にさぬきこどもの国の「はぐくみ×カレッジ」に参加していますね。三井さんがイベントに参加した時はどうでしたか。
―私は2年生になって、「はぐくみ×カレッジ」に参加しました。どういう反応をすれば子どもたちが楽しんでくれるか、ということを考えながら声かけをしていました。「はぐくみ×カレッジ」は最後にアンケートがもらえるんですけど、いろんな遊びがある中で、私たちが担当したもぐらたたきの企画で「子どもがすごく楽しんでいた」とか「初めてこんな姿を見ることができた」という嬉しい感想がいっぱいあって、準備はとても大変だったけど、やってよかったなと思いました。直接子どもたちが喜んでいる姿を見れたり、保護者の声を聞けたので、実習に行く時もこのイベントでの経験を思い出して頑張れました。
実習での体験を教えてください。
―2年生の時に施設実習や保育実習、ボランティアなどを経験しました。授業で、「環境をよく見ていた方がいい」ということを聞いていました。例えば、子どもたちが遊べるように新聞紙が置いてあっても、年齢に合わせて、ちぎって置いている場合とそのまま置いてある場合があります。実際に保育現場に行ってみたら、私は4歳児が対象だったんですけど、4歳になるとある程度自分でできるので、保育者が全部するのではなく子どもたち自身が考えて遊びにつなげることができる準備をしていました。環境を見ることが大切だと聞いていたおかげで、自分で気づいて発見する力や学び取る力が身に付いたと思います。
実習などで、子どもたちとの関わり方で気を付けていることなどはありますか。
―私は毎日目標を持って頑張ろうと決めています。実習中に「絶対にあの子と仲良くなりたい」という目標を決めたら、そのためにはどう関わればいいのかということを考えます。話しかけられるのが苦手な子もいると思うし、その子に合った関わりをすることが必要になるからです。その子が好きなものは何なのか。どういう関わりを求めているのか。一日で知ることは難しいので、長い目で考えて、だんだん仲良くなるために日々を積み重ねていくことを大切にしています。実習という短い期間ではありますが、毎日の積み重ねを大切にすることで子どもたちとの関わり方もうまくなってきたと思いますし、成長できていると思います。
特に印象に残ったのは、保護者の方から「先生の話をいつもしてる」とか、手紙交換をしていたんですけど「いつも手紙ありがとう」と、保育所では見えない家庭での出来事や様子を伝えてくれた時に、毎日積み重なっているなということと自分の成長も実感できました。そのおかげで、くじけそうになっても頑張れますし、やりがいも感じられます。
メジャーでの活動以外で何か子どもと関わる活動をしていますか。
―私は、ハウスメーカーの託児所でアルバイトをしています。住宅の打ち合わせや相談などに時間がかかってしまうので、その間子どもたちを託児所で預かってみています。実習では年齢が高い子どもたちと関わることが多かったんですけど、アルバイトでは1歳や2歳くらいの年齢の低い子どもたちと関わることが多いです。1・2歳の子は発達の差が大きいので、発達や年齢に合わせた関わり方が身に付いたと思います。保育所などの長期的な子どもとの関わりではなく、週に一度会うか会わないかの関わりが少ない環境でも仲良くなれるようにその子に合った対応を見つける力が身に付いたと思います。
活動をしていく中で役に立っている授業はありますか。
―野崎先生の「子育ち子育て支援実践論」です。授業を聞くだけではなく、グループワークがあるので、他の人の考えや意見を聞いて、自分の考え方や価値観が広がったと思います。保護者の人にも、いろんな人がいるので、一つの方向からではなく、いろんな方向から考えることの大切さに気付くことができました。他の人の意見を聞く力や自分の意見を伝える力が身につく授業だと思います。
「子育て」といえば母親だけを想像する人もいると思うんですけど、そうではなくて、父親も子育てをする、という話が授業の中でありました。世間一般でいう“当たり前”というものはないんだと。人それぞれ生育歴も違っていて、その人にとっては当たり前でも他の人にとっては当たり前ではないこともあるから、自分の当たり前を押し付けるのではなく、家庭やその子どもに寄り添った対応が大切だと言っていたことが印象に残っています。実習やアルバイトなどで子どもたちと関わる時にも、この考え方を大切にしています。
他メジャーの科目も履修していると思うのですが、役に立った授業はありますか。
―演劇ワークショップです。演劇ワークショップでは、普段あまり関わることの無い他メジャーや他学年の人と関わるため、コミュニケーション能力の向上を実感したり多面的に物事を見る大切さを学んだりととてもためになりました。
自分だけでなく、他の人と協力してひとつの物を作り上げる楽しさや、周りを見る大切さなど、この演劇ワークショップでしか学べないことがたくさんありました。
子ども福祉メジャーに入ってよかったことを教えてください。
―授業も休み時間も一緒で、一番長く過ごしているのが子ども福祉メジャーの友人です。実習も一人だったらくじけそうなことがあっても、みんなも頑張っていると思うと頑張れるし、お互いに助け合える人に出会えたのはすごく大きいなと思っています。模擬保育の授業でも、他の人の良いところを盗めるし、お互いに成長し合える環境だと思うので、子ども福祉メジャーに入ってよかったなと思います。
2023年度に開催予定の「こどもひろば」に向けてどんなことを頑張っていますか。
―去年は、チームごとに遊びを考えていました。でも、今年はみんなで何をするかを考えて、全員が助っ人として行った時にも対応できるように、みんなで協力して作り上げようとしています。みんなで一つのものを作るという意識のもと、連携を大切にして頑張っています。
「こどもひろば」という場所は、子どもたちにとって家でも保育所でもない環境です。そこで楽しんでもらえるように、子どもたちが世界観に入り込めるような工夫や保護者の方も一緒に楽しめるような工夫をしています。それに今年は、「こどもひろば」で終わりではなく、家庭に帰っても親子で楽しんでもらえるような遊びをコンセプトに企画を考えているので、ぜひ今年も楽しみにしていてください!
子ども福祉や保育士に興味がある後輩へアドバイスやメッセージがあればお願いします。
―やっぱり小人数で学べることはすごく大きいと思っています。濃く学べるし、先生や友達との関係も深まりますし、イベントが多いので授業だけじゃなくて実践で学ぶことができます。実際に子どもたちと触れ合いながら楽しく学べる環境だと思うので、ぜひ子ども福祉メジャーで学んでほしいです。