『地域と人とのつながりを大切に』(こども家庭庁訪問・地域での活動など)

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2025.09.22 サークル活動

社会福祉学部 地域社会と福祉実践メジャー 森俊介さん

飯山高等学校出身。

小学生の頃から子どもと関わる活動をはじめ、大学1年生の時にはこども家庭庁から招待を受け、児童福祉施設を見学してきました。
地元では、国の重要無形民俗文化財であるまんのう町佐文の綾子踊を続け、獅子舞祭りにも積極的に参加しています。
本学では福祉を中心に学んでおり、地域・災害ボランティアサークルに所属。
子どもから高齢者まで、様々な人たちと関わっている森さん。
それらの活動や本学での学びについて、お話を聞いてみました。

四国学院大学に入学した理由を教えてください。

――僕は消防士を目指しています。高校時代には介護の勉強をしていたので、介護の勉強をしつつ公務員の勉強もしようかなと思っていました。そんな時に友人から四国学院大学では色々な経験ができるということを聞いて、興味が湧いて調べてみると、福祉をしっかり学べるし、福祉以外にも色々な学びができるというところがすごく魅力的に感じました。色々な知識を将来に活かすことができると考えて、四国学院大学に入学しました。実際に入学してみて、まだ2年生ですけど幅広い分野を学べて楽しいですし、それだけではなくて人間関係なども広がって、その中でも学びが多いです。

こども家庭庁を訪問することになった経緯や感想を聞かせてください。

――母がくすくすさん(認定NPO法人子育てネットくすくす)の立ち上げに関わっていたこともあり、僕は小学生の頃から子どもたちと関わる活動に参加してきました。20年前に始まった中学生と乳幼児親子とのふれあい活動の時の初代赤ちゃんだったこともあり、子ども家庭庁訪問に繋がりました。
 東京の色々な児童福祉施設を見学させていただいて、印象に残っているのが「自分たちが楽しまないと子どもたちは楽しんでくれない」という考え方です。東京や横浜の施設では、子どもたちだけが遊ぶスペースがあって、すごく自由に遊んでいて、その光景に感動しました。香川にもそういう施設があったらいいのになと思う施設がたくさんありました。子どもたちの顔も生き生きとしていて、職員の方も一緒になって遊んでいて、「これはダメ」「あれはダメ」というのではなく、「まずはやってみよう!」というところに感銘を受けました。

※認定NPO法人子育てネットくすくすの立ち上げには、本学卒業生の多くが関わっています。

こども家庭庁を訪問したことによって、何か変わったことはありますか?

――今、くすくすさんでアルバイトをしているんですけど、最初に入った時は、子どもたちが全然寄ってきてくれなくて、どう接したらいいかも分からない状態でした。でも、こども家庭庁の訪問をきっかけに、リアクションを大きくするとか、ボール遊びだったら僕も全力で楽しむとか、まずは自分自身が楽しむことを意識すると、子どもたちが僕を取り合いになるくらい寄ってきてくれるようになりました。今までちゃんと見えていなかった部分が見えるようになった気づきもあって、やりがいを感じています。こども食堂にも関わらせてもらっていて、色々な人と関わりながら料理を作ったり、小さい子どもと遊んだり、そういう場面でも学んだことを活かせていると思います。

子どもと関わる機会が多いようですが、「地域社会と福祉実践メジャー」を専攻したのはどうしてですか?

――僕自身、子どもだけではなく高齢者と関わる機会も多くて、高校時代には障害を持つ高齢者についてすごく勉強していました。大学に入学して何を学ぼうかと考えた時、地域社会と福祉実践メジャーのことを聞いて、僕がやりたいことができるメジャーだと思って選びました。実は今、祖父がガンになってしまって、自分がどう助けられるのか?どう元気づけられるのか?ということを考えているので、日々の授業の中で得るものは多いです。アセスメントの方法だったり、今まで見えていなかった気づきを得られていると思います。

印象に残っている授業はありますか?

――浜田先生の「ソーシャルワーク演習」です。ウェルビーイング(Well-being)の考え方やその人の力を高める方法などを学んだことが印象に残っています。基本的にグループワークなんですけど、浜田先生が意見をしっかり聞いて受け止めてくれるので、自分自身を肯定してくれているような感覚があって、自分の意見も言いやすいです。この授業を受けて、自分が少し変われたような気がしています。

地域・災害ボランティアサークルではどんなことをしていますか?

――ボランティア募集がかけられた時に参加しています。最近だと、交通整備やバザーのボランティアなどをしました。バザーの手伝いでは重い物などが色々あったので、率先して動くようにしていました。終わった時に地域の人たちから「ありがとう」と言ってもらえたことがすごく印象に残っています。
 最後までやりきった後に感謝の言葉をもらえた時や無事に終わってみんなで盛り上がる時に、「あぁ頑張ってやってきたな」と実感できて、やりがいを感じられます。

地元での活動にも力を入れているそうですね。どういうことをしていますか?

――僕自身、地元愛がすごくあって、今は獅子舞の祭りに一番力を入れています。地域の祭りでは、いろんな人と関わることができるんです。色々な経験をされた大人の人たちからいろんな話が聞けて、相談にも乗ってもらえるし、勉強になることも多いです。それに、地域のみんなで集まって楽しく話をしながら食べて飲んで、みんなの笑い声が聞こえる、その雰囲気が僕は好きです。
 また、僕は小学3年生の時から綾子踊をしています。小学生の頃は小踊、中学生からは大踊を担当します。他にも色々な役割があるんですけど、僕は大踊だけではなく、すべての役割も身につけています。綾子踊の伝統を引き継いでいきたいと思ったのは、僕の地元がすごく明るくて優しさに包まれた地域だからです。この地域を一生守っていきたいという思いが小学生の時からあって、みんなが僕に優しくしてくれた分、僕も次の後輩たちに優しくしたいし、繋げていきたいと思っています。

「地域社会と福祉実践メジャー」での学びが地域での活動と繋がっていると感じますか?

――人とのコミュニケーションについて学んでいることが一番だと思います。最初の挨拶とかも大切だと思うし、地域で集まった時には高齢者の方に今どうしているのかと状況を聞くこともあるし、暇そうにしている人がいたら積極的にコミュニケーションをとるようにしています。地域の人たちと関わっていれば、もし災害が起きた時、誰がどこにいるのか、今どういう状況なのか、そういう情報が分かっていれば迅速な助けができると思います。将来、消防士になった時に、ソーシャルワークのコミュニケーション方法を活かしていきたいです。

これから頑張りたいことや目標があれば教えてください。

――大学で頑張りたいことは、友達を大事にすることと、もちろん勉強です。自分ができない分野の勉強もしたいと思っていて、その一つが英語です。福祉現場などで英語が必要な場面も出てくると思うので、これから勉強していきたいです。
 地域では、今若い人たちが減ってきている状況なので、地元に残ってくれる子が増えるようにしたいです。地域を活性化させて、盛り上げていけるようにこれからも頑張っていきたいです。