『魅力いっぱいの寮生活』(マグノリア学寮RA)

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2021.11.26 その他

社会学部 身体表現と舞台芸術メジャー 卒業生 福島 優菜さん

広島市立舟入高等学校出身。Resident Assistant学寮奨学生 (レジデント アシスタント)。
四国学院大学70周年記念事業として2021年3月に竣工した『マグノリア学寮』。
マグノリア学寮は、異なる価値観を持つ同級生や先輩・後輩と共同生活を通して、協調性や問題解決能力、コミュニケーション能力を育みます。教職員や地域住民と幅広く交流することで、さまざまなキャリアや卒業後の人生に役立つ実践的なスキルを身につけます。
マグノリア学寮で、RA(レジデント アシスタント)をしている福島さんに、RAとしての役割や寮生活などについて話を聞いてみました。

マグノリア学寮に入寮しようと思ったきっかけを教えてください。

――入学時、前の女子寮の入寮を希望していたのですが、その時は入れなかったので、今までは一人暮らしをしていました。そんな中、演劇でお世話になっている仙石先生(マグノリア学寮寮長)にマグノリア学寮のお話を聞きました。私自身、にぎやかな場所を作れたらいいなと思っていたことと、当時住んでいたアパートで不安なこともあったので、みんなが安心して帰れる場所を作る最初の段階をお手伝いできればいいなと思って入寮を決めました。

マグノリア学寮での生活はどうですか?

――とても住みやすいです。自分の住んでいる階の雰囲気はいいんじゃないかなと思っています。まだ自分が思い描いていたところまで関係の構築はできていないんですけど、廊下とかですれ違ったら挨拶するようにしています。建物や部屋がとってもきれいですし、お掃除も頑張ろうと思えます。掃除当番などは一か月ごとに決まっていて、協力的でみんなの意欲も見えてうれしいです。

マグノリア学寮に入ってよかったことを教えてください。

――私は演劇をしているので、帰りが遅くなることが多いです。一人暮らしをしていた時は夜歩いて帰るのがとても怖かったのですが、今は学内に帰る場所があるし、稽古場であるノトススタジオからも近いし、夜遅くて次の日の朝がちょっと早くても授業に間に合う距離で助かっています。

学寮生には、食堂『カフェテリアコイノス』の朝夕の食事がついていますが、食事面はどうですか?

――ご飯を提供していただけるのは本当にありがたいです。夜に演劇の稽古があるときには、学寮の食事時間に休憩時間を合わせてくださったりと、先生方からのご配慮も嬉しかったです。おかげさまできちんと食事がとれています。一人暮らしの時は、日付が変わる直前ごろ家に着き、そこからご飯を用意して………というのが本当に大変だったので、おいしくてあったかいご飯があるだけで頑張ろうと思えます。本番が近くなると稽古も立て込み、どうしてもご飯が食べられないときには欠食届を提出して欠食券と引き換えてもらいます。それを活用してお昼ご飯が食べられるので助かっています。
カフェテリアコイノスのメニューの中では、麺類、特にパスタがお気に入りです。食堂内でトレーなどが定位置から移動している日は麺類の日なので、食べに行ったときにトレーの位置が移動しているのを見ると、「今日は麺類の日だ!」とテンションが上がります。

マグノリア学寮の1階には、キッチンスペースやスタディラウンジなどの共有スペースがありますが、どのように利用していますか?

――1階のフリースペースやスタディラウンジは、とにかく机と椅子が多くて、自由に自分の場所を作って作業できるというのは大きいです。サークル関係の仕事とか、レポートとかは、よくスタディラウンジでやっています。コンセントもあるので、パソコンを充電しながらレポートをしたりしています。自分の部屋でやると集中力が切れてしまうので、空きコマにスタディラウンジなどの人目があるところで「やるぞ!」と気合を入れてやっています。他にも、資格関係の勉強をしている人もいて、そういった人たちは扉がついている方のスタディラウンジを利用しているのをよく見かけます。サークルの会議なども、予約をとれば自由に学寮生以外も使えるので、いろいろと活用されています。自分の部屋は部屋で落ち着くんですけど、作業をするときは1階で、といったように気持ちを切り替えられるので、1階のスペースはおすすめです。

学寮RAとしては、具体的にどんなことをしていますか?

――RAは、各階に1人ずついます。2・3階が男子、4・5階が女子で、今は4人のRAがいます。表向きの役割としては、オープンキャンパスの時にRAが中心になって学寮の部屋を紹介したり、運営会議の時には先生方と同席させていただいています。例えば、下駄箱が散らかっているなと感じたら次の会議の時に報告したり。日々の生活の中では、掃除当番を決めたり、トイレットペーパーの補充をしたり、掃除用の洗剤を足したり、キッチンの使用状況をみてスポンジを増やしたり……目立った仕事よりも、わりとこまめな仕事が多いです。みんなの生活がより快適になるようこまめに気を配る日常の一面もありますが、いざというときに発言したり行動して学寮を引っ張っていくことがRAとしての主な役割だと感じています。

学寮RAとしての活動を通して、自分が成長したと思うところを教えてください。

――私は小学校から高校までにも、部活の部長やクラスの学級委員長などをやる機会がありました。そういう経験をしている中で、「なんでこれが伝わらないんだろう?」と自分の頑固さ故に柔軟に考えられないこともありました。
でも、学寮RAの研修中に多くの気づきを得ました。研修では、障害がある学生と接するときはどう接するのがいいか、学寮生から相談があった時にどう聞くのがいいのか、などを先生と一 緒に考えました。そのような充実した研修を経て、自分にも自分の家庭環境があって、住んでいる環境があっ て、そこに沿った価値観が出来上がっていて、それはみんなも同じで、まとまらないことや衝突することがあって当然なのだということに気づきました。そして、それを受け入れながらどう運営していくのがいいのか、ということを考えるようになりました。例えば、共有スペースの使い方をみていて、これはちょっとおかしいのではないか? と感じた時にも、その場ですぐに注意することはしなくなりました。自分がここで注意をしたり、「それは違う」ということは自分の価値観に沿った意見で、もしかしたら相手の方が正しいかもしれないからです。RAとして色々なことを考えるようになって、本当に人と人が近い距離で生活することの大変さや苦労を実感しています。だからこそ、RA だからといって自分の意見を押し付けたりせず、一歩引いて他のRAの意見を聞いたり、先生方に相談したりして、いろんな人の価値観で考えてもらって、何が最善かを考えるようになりました。そういう風に物事を見つめ直すことができるようになったのは、自分の成長にもつながっていると思います。自分の価値観や考え方が根本から変わることって、自分だけで過ごしていたらないと思うので、やっぱり他人といるからこそ気づいたポイントだと思います。学寮ならではの経験をさせてもらっているなと思います。

四国学院大学への進学の経緯や「四国学院大学で良かった」と思うことを教えてください。

――四国学院大学への入学を決めたのは、演劇がやりたかったからです。去年の 3 月にこの大学を卒業した先輩が同じ高校の同じ部活で、四国学院大学に通われると伺っており、名前だけは知っていました。でも、両親に県外はダメだと言われていたのでずっと県内を視野に入れていました。そんな時、私が通っていた高校に仙石先生が演劇ワークショップに来られて、その繋がりで仙石先生主宰の演劇公演にも招待してくださったんです。高校演劇とは違う演劇を目の当たりにして、私はとても感動してしまって、その時にすごくやってみたい!いつかこの先生のつくる作品に出演したい!と強く思ったんです。その後すぐに両親を説得して、AO入試(現 総合型選抜)で受験しました。入試もすごく自分に合っていたと感じています。今までの高校での経験や自分が頑張ってきたことがこの大学を受けることに繋がったんだなと嬉しかったです。ギリギリでの進路決定になってしまったのですが、入試の形態がたくさんあったのでありがたかったです。
入学してからは、本当に自分の希望通り貪欲にいろいろやらせていただいていて、もちろん挑戦する機会もたくさんあります。観劇も、今まで実家にいたときは料金が高いのでなかなか手がでなかったんですけど、今は学生料金で観劇できるし、ノトスプロダクションにも所属しているためお手伝いの関係で無料で観劇させていただくこともあります。演劇以外では、今は学芸員の資格取得を目指して勉強しています。他にもいろいろな資格取得が目指せる大学なので、柔軟でとてもいいなと感じています。
私は四国学院大学の規模感がすごく好きです。演劇をやっている人の中には他学部の人もいますし、転学部やメジャー変更にも融通が利きます。転学部をした友達は自分を見つめ直す時間ができたといっていましたし、演劇をやりながら他のメジャーに変更したけれど、後から演劇一本に絞ることを決めた友達もいます。こういう風に、やりたいことに合わせて自分で学ぶ環境を整えることができるというのはとても大切なことだと思います。 入学前に決めた自分の選択にがんじがらめになって悩んでしまうよりも、自分を見つめ直す機会が多くて、それに合わせてメジャー変更ができて、資格取得もできるので、これは四国学院大学の強みだと思います。優柔不断で一つに絞れない自分を、尊重してもらえているような気がします。

学寮RAとしての経験をこれからの将来にどう活かしていきたいと思いますか。

――今は、コロナのこともあっていろんな情報が交錯していて、いいことか悪いことかわからないこともいっぱいあります。だからこそ、自分だけで頑張りすぎず、自分の価値観だけに縛られず、柔軟な考え方ができる人間になりたいと思います。学寮では集団で過ごす面白さもあるので、そういうところを演劇に活かしたていきたいなとも思います。集団で集まって時間を共有するから生まれる感覚とか、そういう疑似体験ができるWSとか楽しそうだなと思います。
自分の価値観を押し付けない、というのは今の現代に大事なことだと思います。自分が将来就職したときや、結婚や子育てなどにも活きる考え方だと思います。押し付けるのはよくないけど、自分はこうだと思うという意見を伝えられる人間でありたいです。自分の意見をきちんと伝えられて、相手の意見も受け止めて、一緒に考えられる人になりたいです。

マグノリア学寮への入寮を考えている人へアドバイスやメッセージがあればお願いします。

――寮費も良心的なので、親孝行になると思います。
あとは、集団生活に苦手を感じていない人であれば、早く大学に慣れるという面においても新しい人間関係作りという面においても、学寮という存在は助けになってくれると思います。
集団生活ちょっと不安だなという人におすすめしたいのは、自分の部屋と共有スペースの使い分けです。部屋は一人部屋なので一人の時間も作りつつ、気分転換として共有スペースで勉強したり料理したり。そういう時に偶然お話しした人と“なんか気が合うな”と感じて輪が広がったりしますよ。
迷っていて、絶対に無理だと思わないのなら、一度入寮してみてください。ご飯もおいしいし、費用も安いし、自分一人の時間もみんなとの時間も大切にできるし、セキュリティの面も安心だし、寮でしかできない経験もあります。まだ1年目なので年間行事など決まっていない部分も多いんですが、これから恒例行事もできてくると思いますし、これから生まれる学寮史の一部になってみるのも楽しいんじゃないかと思います。そしてもし大学のことや寮生活にモヤモヤを抱いたときは、ぜひ私たちRAや学寮アドバイザーの先生方を頼ってほしいです。みんな一緒に考えていきたいと思っています。
企画や運営が好きな子がいたらRA に立候補してもらったり、各種イベントの実行委員を募集してたりするので積極的に参加してみてください!そこで他学年の寮生や先生方と試行錯誤しながら物事を進めていく苦労や楽しさは、何ものにも変えがたいものだと思います。