社会学メジャー

個人と社会の関係を学び、実践的に役立つ能力を磨く。

社会学メジャーで学ぶのは、変化する社会的現実を把握し理解するための視点と方法。
社会学および隣接社会科学諸分野が蓄積してきた知識を習得することで、自己と社会との関わりについての理解を深めつつ個人の問題を公共の問題に結びつける想像力を養うのです。社会学メジャーでは、社会的存在としての人間理解を通じ、高い倫理性・公共性・協働性および実証精神と実践能力に裏打ちされたシティズンシップをもって21世紀型市民社会を自立的・能動的に構想し、公共的団体、企業、コミュニティに貢献する人材の育成を目指します。

教員紹介
●社会学メジャーコーディネーター 尾場瀬一郎

■こんな激動の時代だからこそ、求められる学びがここにある。

様々な社会現象を把握し、理解するための視点と方法を学ぶ。簡単に言ってしまえば、社会学の根幹はそうしたところにあります。メジャーコーディネーターである尾場瀬教授も、「生活環境が矢継ぎ早に移り変わっていく現代には新たに発生する社会現象も多く、いまはまさに社会学の出番という実感」だと語り始めてくれました。
「まず、どの社会現象に切り込むのかですが、そこでは感覚を研ぎ澄ませて主体的に問題を発見する能力が問われます。そして特定の現象にフォーカスを合わせたなら、丹念にデータを収集し、それを分析することで要因を探り、それがわかったなら将来的な方向の予測も立ち、解決に向けた提言もできると……そうした一連の流れが、社会学の原型といえますね」。

■否応なく社交能力アップ、そこが社会学の大きな特長。

社会学的アプローチは決して机上論のみに収まることなく、積極的な行動力と科学的な洞察力が伴って初めて機能するといっても過言ではありません。
「社会調査には量的・質的と大きく二つの方向性があって、量的なものを代表するのがアンケート。これは、データをコンピュータで集計分析することから詳細な情報を得ます。問題はインタビューのような質的調査で、こちらには人類学や民俗学のようなフィールドワークが不可欠となるため、圧倒的に人とのコミュニケーション能力が要求されます。そこが、大きな特長の一つですね」。
ともすれば対人関係を築くのが苦手とされる昨今の学生たちに、格好のレッスンの場を用意してあげられる。量的のみならず質的なものもカバーする、それが四国学院流の社会学メリットであるというわけです。

■国内外のフィールドワークへ。社会学の真髄は現場から学べ。

具体的なフィールドワーク実習は、国内外に及ぶといいます。国内の場合は「四国4県を中心に、地域の町づくりに関わるテーマを設定することが多い」そうですが、海外にまで足を伸ばすというのはなぜでしょうか。
「それは文化や生活様式などの違いを、それぞれに身をもって体験・比較し、学んでゆくため。中国やインドネシア、タイ、フィリピンなど、アジア一帯を対象にフィールドワークしてきた実績があります。
そしていつも私たちが驚かされるのは、こうした実習現場に出かけることで顕著に能力を伸ばす学生がいることです。『社会学の真髄は机上でなく現場にあり』と思うのは、やはりそうした時ですね」。

■消極的な性格が意外に化ける。ここで自らを、試してみよう。

そんな話を聞いて、ふと、そんなふうに一気に伸びる学生のタイプというものはあるのだろうかと思い、教授に尋ねてみました。
「確かに、伸びるタイプはありますね。最初から元気満々ならそれでいいというのでもなく、割と引っ込み思案だったりおとなしかったりする子の方がブレイクスルーしやすいというか、弾けやすい傾向があるように思います。新しい視点をもちやすいのでしょうか、意外な切り口を発見してみせてくれて、こちらがハッとすることも多々ありますよ」。
言い換えるなら、まだ自分の長所を見つけられないような者こそ、このメジャーに似合いのキャラクターなのかも。自らを試してみるには、うってつけではないでしょうか。

■メリットの一つに資格取得も。時代と共に、成長してゆけ。

そして、このメジャーのもう一つのメリットに挙げられるのが、カリキュラムをクリアすることで一般社団法人社会調査協会が認定する“社会調査士”資格が取得できること。これを土台に修士課程まで学べば、社会調査の専門家として認められる“専門社会調査士”資格まで取得できるということです。
「そうでなくとも数々の現場を経験することで否応なく能力は鍛えられますので、知らず知らず自信も芽生えてくるはず。卒業論文を発表する際など、あたかもプレゼン大会のようになってホントに面白いんですから」。
どんどん複雑に、しかし魅力的に成熟していく社会に呼応しながら、社会学メジャーも成長していく。その真っ只中に身を委ねるということは、つまり時代を呼吸することでは? などと感じたものでした。

カリキュラム
●履修できる科目●

こちらから社会学メジャーのカリキュラムを確認できます。

卒業研究
●過去の研究テーマ例●

こちらから過去の研究テーマタイトルを見ることができます。

目指せるキャリア

●新聞社 ●出版社 ●放送局 ●教員 ●公務員 ●広告・旅行代理店業
●地方自治体の政策立案部門 ●福祉施設員
●NPO・NGOスタッフ ●シンクタンク ●調査・研究機関
●一般企業の企画・広報・宣伝・営業部門など

学びのスタイル
●在学生ボイス●

こちらから在学生の履修スタイル例や、このメジャーで学んだことなどを紹介しています。