演劇ワークショップ実践マイナー

演劇を使って、ワークショップを「デザイン」する。

欧米ではコミュニケーション能力を育成するために、「演劇教育」が教育活動の中で大きな役割を果たしています。日本でも教育や社会福祉の現場で、主体性・多様性の学びや、「居場所」を作る試みがなされています。本マイナーは、俳優や舞台スタッフを希望する学生だけでなく、文学部・社会福祉学部の学生も演劇ワークショップに参加し、コミュニケーション能力・交渉力・多様性の理解などを学ぶことができます。自らワークショップをする側として、ファシリテーターの役割を実践的に体験し、人間と社会の関係を多角的に考える力を育成します。

教員紹介
●演劇ワークショップ実践マイナーコーディネーター 仙石桂子

欧米ではコミュニケーション能力を育成するために、「演劇教育」が教育活動の中で大きな役割を果たしています。日本でも教育や社会福祉の現場で、主体性・多様性の学びや、「居場所」を作る試みがなされています。このマイナーでは、俳優や演劇スタッフを目指す学生だけでなく、教員や保育士、社会福祉士、企業に就職し、社会に出る学生を対象に、演劇を使ったワークショップを実践し、人間と社会の関係を多角的に考える力を育成します。
授業は、芸術家と現場が連携し、芸術表現体験活動を評価と結び付けたワークショップが中心。外部から招いた講師たちが開催する演劇や学外のワークショップなどを体験することで、何ができるかを考え、一方的ではなく相互でデザインしていきます。

ワークショップを「デザイン」するとは、例えば美術館で2時間のワークショップを求められた時に、主催者が何を求めているのか、限られた時間と空間でどのようなワークショップを開催すれば良いか、どういう取り組みをすればいいパフォーマンスができるか、ということを企画すること。教育の中の演劇、保育所や社会保育施設の中の演劇など、さまざまなシチュエーションでのワークショップについて考察していきます。「社会福祉と演劇ワークショップ」では、社会福祉施設に特化したワークショップを企画し、現場で実践していきます。「教育の中の舞台公演実習」は、小学校の学芸会にアシスタントとして参加したり、実際に学芸会をデザインして、教育現場のワークショップを体験します。

教育の中でのアクティブラーニングや社会福祉施設での学びのデザインとして、演劇は有効なものと考えられています。プロの俳優や舞台人にならない学生にとっても、演劇を学びの有効な手段として捉えるとともに、社会に出た時にコミュニケーション力や対人関係の構築などにもつながります。人間関係で悩む人が多い中、演劇のワークショップを通して物事を考える力を身につけてもらいたいと思います。体を動かすことで、よりリアルな体験となり、ソーシャルスキルの向上にもつながります。
演劇コース以外の学生に受講してもらうことで、相互作用も期待しています。例えば、野球部の学生と一緒に授業を受ける機会は少ないですが、このマイナーを通してお互いを理解し、それぞれと特徴を生かしたワークショップができるかもしれません。演劇という枠にとらわれず、他メジャーの学生の受講を期待しています。

SNSの普及により、自分が思っていることを直接人に伝える機会が減り、本当のことを言わずに逃げることもできる社会に変わりつつあります。物事を主体的に考え、自分で決めることはとても大切なことで、演劇ワークショップの中にはそのような場面がたくさんあります。自分の考えが相手と違っていた時に、どのようにすり合わせていくかを考え、決めなければなりません。学生には『会話』ではなく『対話』する能力を伸ばしていくとともに、創造力(想像力)を恐れずに発揮してほしいです。このマイナーでは、演劇やワークショップを通して、社会に出た時に必要な対話力やスキルを身に付けたファシリテーターを育てていきます。

カリキュラム
●履修できる科目●

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卒業研究
●過去の研究テーマ例●

こちらから過去の研究テーマタイトルを見ることができます。

目指せるキャリア

●プロの俳優 ●舞台監督 ●演出家 ●劇作家
●舞台美術家 ●企画制作会社 ●文化財団
●都市の劇場、地域のホールスタッフ ●NPO
●教員 ●保育士 ●社会福祉分野の施設
●一般企業など

学びのスタイル
●在学生ボイス●

こちらから在学生の履修スタイル例や、このメジャーで学んだことなどを紹介しています。