アーツ・マネジメントマイナー

文化芸術活動の新しいあり方を実践し、魅力ある地域創造の担い手に

舞台芸術はじめ音楽、映画、美術などのアーツ活動の遂行には、「表現者」と「鑑賞者」とともに、両者をつなぐ仲介者が必要です。これがアーツ・マネジメントの実践者です。多彩なアーツ表現活動と鑑賞者の関心のベスト・マッチングをめざし、調査、企画、制作、運営などを創造的に実行する人々です。今日、文化芸術活動は地域活性化の重要な要素となっていて、地域創生方法の一つとしてアーツ・マネジメントへの注目度も高まっています。このマイナーでは、多彩なアーツ活動の現在について広々と学び、同時にアーツ・マネジメントの現場実習を繰り返しながら、アーツ・マネジメントへの理解を深め、実践力を身につけます。

教員紹介
●アーツ・マネジメントマイナーコーディネーター 橋本一仁

本マイナーは、これまで「身体表現と舞台芸術マネジメントメジャー」の中にあった、アーツ・マネジメント関連の内容を充実強化して独立した新しいマイナーです。

演劇、音楽、映画、美術ほかすべての文化芸術活動は、表現する人(表現者)とそれを鑑賞する人(鑑賞者)、そしてその両者をつなぐ人(仲介者)とで成り立っています。そしてこのアーツの仲介者は、ある時は、表現者の熱い思いが鑑賞者に十分に届くように工夫を凝らし、またある時には、鑑賞者の興味を掬い取り適切に表現者にフィードバックするなど、これまでも文化芸術活動において大切な役割を果たしてきました。たとえば劇団やオーケストラや美術グループなどの制作部門を担当する人々がこの役割を担ってきたと言えるでしょう。

今日、文化芸術活動は、才能に恵まれた少数のアーティストが芸術の高みを極めるということだけではなく、文化活動を愛するより多くの人々が参加するコミュニティ・アート活動を含むものとなってきました。世界に冠する芸術家を生み出し支援することを目指すとともに、地域に潜在する多様な文化資源や伝統を掘り起こし、「祭り」や地域文化の活性化を目指す人々の文化活動も包含するのが、今日の文化芸術活動の特徴といえるでしょう。このような、今日的な文化芸術活動の推進にとって大変重要になってきたのが、アーツ・マネジメントの考え方と実践力です。

本マイナーの構成は二つです。まず第一は、今日の文化芸術活動について理解を深めるための科目が設定されています。演劇、映画、音楽、美術を中心にした国内外のアーツ活動について、座学だけでなく鑑賞実習などを通して理解を深めます。また新しい「身体表現と舞台芸術メジャー」や「舞台技術・公演マイナー」との連携によって、演劇やダンスの表現活動にも参加し、アーツ表現を体験することができます。
第二としてはアーツ・マネジメント入門や実習で、文化芸術活動を資源として、より良質な生活空間や地域をつくるためのアーツ・マネメントの考え方を学び、さまざまな文化芸術活動の現場で、実際に調査・企画・運営に参加します。さらに文化芸術政策や文化関連法規などでは、アーツ・マネジメントの実践に必要な考え方や知識を学んでいきます。

このように文化芸術活動には、表現する楽しみ、観る楽しみ、そしてマネジメントする楽しみがありますが、これからは、地域創造の中でアーツ活動をどのようにマネジメントするかが、これまで以上に重要になります。今、地域の中で新しいアーツ活動を仕掛け、創り出すことのできる人材が求められています。それができる人材が地域自治体や地域のホールで、また文化NPOで、さらに一般企業でも求められています。文化芸術活動に関心のある人はもちろん、地域貢献に興味を持っている公務員志望の学生にとっても、将来必ず役に立つ内容がここにはあります。文化芸術活動と通して人々と社会をつなぐアーツ・マネージャーとして活躍したいと考えている学生には、ぜひ受講してほしいと考えています。

カリキュラム
●履修できる科目●

こちらからアーツ・マネジメントマイナーのカリキュラムを確認できます。

卒業研究
●過去の研究テーマ例●

こちらから過去の研究テーマタイトルを見ることができます。

目指せるキャリア

●アーツ・マネジャー ●地域の劇場・公共文化ホールスタッフ ●美術館・博物館スタッフ
●企画制作会社スタッフ ●文化芸術財団・団体職員 ●文化芸術関連NPO職員
●公務員(文化芸術政策、地域振興) ●教員 ●一般企業など

学びのスタイル
●在学生ボイス●

こちらから在学生の履修スタイル例や、このメジャーで学んだことなどを紹介しています。