四国学院大学×善通寺市 SDGsガイドツアー企画「地元の大学生と歩く、サスティナブルな善通寺市」

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2025.05.26 その他

2024年6月から2025年3月にかけて実施されたツアーガイド企画「地元の大学生と歩く、サスティナブルな善通寺市」。
本学学生16名がA~C班に分かれて、善通寺市地域おこし協力隊とともに善通寺市の商工・観光課題を探り、その解決を目指したSDGsツアーガイドを行いました。
参加した学生たちにとって、多くの学びを得る貴重な機会となりました。
この記事では、企画からツアーガイド実践までの様子をご紹介します。

第1回(2024年6月)

善通寺市が抱える商工・観光課題について考え、フィールドワークを行いました。

第2回(2024年7月)

グループごとにテーマとする課題やスポットについて話し合い、ツアーの方針を発表しました。

第3回(2024年8月)

株式会社穴吹トラベル 地域創生インバウンド事業部 地域未来創造課の係長 横山氏と主任 森田氏によるゲストトーク。
観光のプロであるお二人に、魅力あるツアーを企画するポイントについてお話いただきました。

第4回(2024年9月)

2回目のフィールドワーク。
善通寺五岳の里「市民集いの丘公園」、キウイ畑、曼荼羅寺、出釋迦寺を巡りました。

第5回(2024年10月)

2回目のゲストトークでは、三豊市教育センター長 小玉祥平氏がこれまで三豊市で行ってきた数々の取り組みについてご紹介いただきました。

第6回(2024年11月)

ガイドツアーのルートを企画・発表しました。
KJ法でテーマ決めを行い、グループごとにルートを検討。
善通寺市商工観光課に向けてルートを発表し、それぞれのガイド企画の課題も見えてきました。

モニターツアー

地域おこし協力隊や香川大学の学生を対象に、モニターツアーを実施し、本番に向けての調整を行いました。

ツアーガイド当日

A班『善通寺探索隊 ~男子だってスイーツ食べていいじゃん!~』

A班は、ガイドスタッフと参加者で一緒に歩いて、お菓子のワールド・ココイロクレープ・seto Scone・銀のしっぽ・善通寺市観光交流センターを巡り、スイーツを購入してもらったり、スイーツについて知ってもらうスイーツツアーを企画。
当日は、あいにくの雨でしたが、参加者と楽しい時間を過ごすことができました。

B班『そうだ!クイズを作ろう! ~ぜんつうじ市のひみつ!! だい・ダイ・大発見!~』

B班は、善通寺市内外の小学生と保護者に善通寺総本山とおしゃべり広場を観光してもらい、善通寺観光交流センターで、参加者にクイズを作成してもらうツアーを企画。
最後に各グループに分かれて実施したクイズ大会は、とても盛り上がりました。

C班『善通寺から世界へ、知って考えて話す、これからの平和とは?』

C班は、平和について考えるきっかけを作る平和観光を企画。
乃木館、乃木神社で戦争について学び、お昼は乃木うどんを食べ、学生による平和についての講義とディスカッションを実施しました。

修了証授与式

すべてのツアーが終了し、地域おこし協力隊の皆さんとお疲れ様会と修了証授与式を行いました。

参加した学生の声

A班『善通寺探索隊 ~男子だってスイーツ食べていいじゃん!~』

・ジェンダー平等というSDGsの中でも特に難しい課題であったため、ツアーの軸を完成するまでに多大な時間がかかりました。また店舗との共同開発商品や、スタンプラリー作成など、3つの班の中でも大規模なツアー内容となりました。しかしその中でも班員が全員積極的であったことで、これらの問題が解決され、ツアーを無事に成功させることができました。ツアーに来てくれた参加者も、参加して良かったと言ってくださった人が多く、班員たちも本番を楽しく過ごせていました。何かを成し遂げるという事の達成感を得ることができました。
・インターンシップを通じて、広報担当としてスタンプラリーの台紙を担当しました。ジェンダーレスを意識し、黄色やオレンジを基調としたカラーパレットを使用して、文字や写真が目立つデザインを心がけました。実際にツアーを行ってみると、スイーツ店を回る楽しさだけでなく、地域の魅力を再発見する機会にもなりました。私は人と話すことが苦手でしたが、参加者の方々にスタンプラリーの説明をしたり、感想を聞いたりする中で、少しずつ自信がつきました。このインターンシップを通じて、チームワークの大切さと自分の苦手を克服する勇気を学びました。
・インターンシップを通して、誰かに任せることの大切さと、最後まで責任を持ち、貫き通す大切さを学びました。今回のガイドツアーは、SDGsを混ぜ込んだもので班員も苦戦しており、最初は本当に最後までやりきる事ができるのか不安で全て自分で解決しようと必死でしたが、副リーダーとして班員たちに役職を振り分け、見守る事も大切だということをリーダーから学びました。また、各役職に別れていた為各自に責任があり、通常では学ぶ事が出来なかったであろう、責任の重さも学ぶことが出来ました。ガイドツアー本番はとても緊張しましたが、何度かモニターツアーを重ね努力した結果が、参加者の笑顔に繋がったと考えています。参加者の皆さんに「楽しかった」「また来たいと思えた」と言っていただき、このガイドツアーを企画して本当に良かったなと思いました。

B班『そうだ!クイズを作ろう! ~ぜんつうじ市のひみつ!! だい・ダイ・大発見!~』

・1年間にわたる長期インターンで、他者と共同しながらツアーを作成していくことが非常に大変でした。特に、班員を指揮したり各役割へ采配したりといったリーダーとしての働きをこなすことが困難でした。しかし、最終的には子どもたちの笑顔が溢れるツアーを企画することが出来て大変良かったです。子どもへの対応は少し苦手であったが、何事もなく、無事にツアーを終えることができました。一方、ツアーまでの準備期間においては、まだまだ改善の余地があるため、次このような機会があれば、班員との綿密な情報共有や報連相を通して、より円滑なツアー作成を目指したいです。
・初めは、関わりが少なかった人たちとの長期期間の活動ということもあって不安だったし、進めていく中で課題や改善点がたくさん見つかるたびに途中で諦めそうになっていました。ですが、B班のみなさんがすごく意欲がありその意欲に自分も支えられたし、班での活動ということでひとりひとりの役割も大事になる上に責任の重大さにも気づくことが出来た。今回のインターンでは、ツアーガイドをつくることの難しさや考えることの多さ、準備の大変さを実感できたと思います。いろんな課題を乗り越えて最終的にはB班のみんなでつくりあげたツアーガイドは成功し、子供たちの笑顔を見ることが出来たため参加したことで誰かと協力して活動して達成する喜びを知ることが出来たことはすごく良かったし、いい経験になりました。
・ツアーを企画、運営する際、小学生の安全に配慮しつつ楽しんでいただくために、試行錯誤したことがとても印象に残っています。ツアー本番では、説明の合間にクイズを取り入れるなど、お客様をどのように楽しませるかを第一に考えて行動する難しさもありました。また、当日は予定通りに進まない場面もあり、臨機応変な対応力の重要性も学びました。この経験を通して、入念な準備の大切さと柔軟な対応力の必要性を感じました。

C班『善通寺から世界へ、知って考えて話す、これからの平和とは?』

・約1年間かけて1つのプロジェクトにグループで取り組むということをしたことが無かったため、グループで進めていく難しさや1年間という長い期間での取り組み方を知ることが出来ました。本番では事前に予想していなかった問題がありましたが、臨機応変に対応することで無事にツアーが成功した時はとても達成感がありました。今回のインターンで自分が苦手な面識のない人との会話をする機会が多くあり、得意でないと思い避けていたせいで気づけなかった自分の良さや改善点を知れたことがとても良かったです。
・インターンシップでは私がガイドツアーの内容の部分を担当していたため、乃木館と護国神社のガイドツアーを行い、そこから平和について考えるという内容のものとなり、私が専攻している歴史学や教職課程を履修してからほぼ毎日のように続けてきた社会科の教材研究で得た知識を生かしていくことができました。また、当日のガイドツアーでは、一般参加の方々が積極的に参加していただけたためガイドしやすかったがコミュニケーション能力は必要不可欠なものであることを改めて学びました。
・私たちの班は「平和」をメインテーマとしていたため、それを今回のツアーにどのように取り入れるかが難しいポイントの1つであったと感じています。また、本番では参加者の安全を確保し、適切に声をかけるために、グループ全体を後ろから見守りながら状況を把握すること、参加者たちと話す際には積極的にコミュニケーションを取ってくれたた分、自分自身のコミュニケーション能力の不足を痛感するといった難しさもありました。そのため今回のインターンを通じて、長期的な取り組みを達成できたことへの優越感を感じる一方で、自分の苦手分野や報連相の難しさを再確認するいい機会・経験になったと感じています。

本学指導教員:山中雅大(社会学部准教授/観光学メジャーコーディネーター)