卒業生紹介(中津 英之さん)

中津英之さん


社会学部 観光学メジャー 2016年度卒業
琴平バス株式会社 勤務

■学生時代はどのような学生でしたか。また大学生活で印象に残っていることは?

昔から旅行が好きで、特に飛行機で行く旅行が大好きでした。将来は旅行関係の仕事がしたいと思うようになり、大学進学では観光について学べる大学を探していました。ほとんどの大学は経済学部の中の専門領域としてあるのに対し、四国学院大学はメジャーとして観光学があることを知り、この大学で学びたいと思うようになりました。

大学時代は観光学の授業も面白かったですが、印象に残っているのは全国観光学専攻学生発表会に参加したことと、卒業論文の研究で指導教員とともに学会に出させていただいたことです。発表会は2015年に三重県で行われた第1回大会に参加し、四国学院大学のほかに、東京と三重、長崎の大学が参加していました。その時は「データでみるさぬきうどんブーム」をテーマに発表しました。観光について学んでいる他大学の学生や教授と交流はとても楽しく、いろいろな考えを聞くことで自分自身も視野が広がりました。

卒業論文では、「ボーダーツーリズム」について研究しました。ボーダーツーリズムとは、国境をまたいだ観光のことですが、海に囲まれた日本のボーダーツーリズムとして、対馬と韓国、石垣島と台湾などを一つのツアーとして考えると、距離的に近いだけでなく、共通の文化や歴史もあり、とても興味深いものができるではないかと感じました。その内容が評価され、学会で発表できたことはいい思い出です。また、自分の考えに共感してくれた指導教員に出会えたことはとてもありがたかったです。

■現在の職業でどのようなことをしていますか?

現在の会社では、個人や団体旅行のセールス・添乗の業務のほかに、ツアーの企画などを行っています。担当の仕事を終えた後に、お客さまから良かったと言っていただけたときは、この仕事をやっていて良かったと思うところです。2020年は新型コロナウイルスの影響で、海外の観光客はもとより、県外からのお客さまもほとんど来ることがなく、ツアーができなくなりました。営業にも行くことができる苦しい状況が続いていますが、当社をよく利用していただいているお客さまから会社のことを心配して定期的に連絡をいただき、温かい言葉に救われています。

社会に出て感じることは、基本的なことではありますが、きちんと「あいさつ」することはとても重要です。専門的な知識があることに越したことはありませんが、入社して1年程度は仕事の流れを覚えていく必要があります。まずは社会人としての基本的なことが必要だと思います。

■大学時代の経験は、現在どのように活かされていますか?

大学生と社会人の大きな違いは「稼ぐ」こと。学生時代は授業料を払って学びますが、社会人は自分が考えた企画をお客さまに評価してもらい、仕事につなげています。学生時代に観光学を学びましたが、企業に就職した後に学問として直接生かされることはないかもしれませんが、学生時代に学んだ考え方や経験、人とのつながりが将来に役立つことがあると思います。

■これから社会に出ていく後輩に、先輩としてメッセージをお願いします。

就職すると、1年目はいろいろとわからないことが出てくると思います。疲れることもあるかと思いますが、続けていくことで年間の流れがわかり、仕事が楽しくなるかもしれません。大学時代にいろいろな知識と経験を蓄えて、いろいろ人と交流をもっておくことはとても大切だと思います。