学生活動

『本格的なスキー体験』(スキー・スノーボード実習)

社会学部 健康・スポーツ科学メジャー 2017年度卒業 吉本茉莉永さん
期間:2月12日~16日(移動含む)
場所:北海道 ルスツ・リゾート
活動内容:スキー・スノーボード実習(「体育・スポーツⅡ」ウィンタースポーツ/「フィールド・プラクティカム」健康・スポーツ実践演習)

スキー実習に参加したのは何故ですか。

――私は去年もスキー実習に参加していて、楽しかったのでまた参加しようと思いました。それに、雪質もとてもよかったので、また行きたいと思いました。香川では滅多に雪が降らないので。

事前準備は何をしましたか。

――元々スキー実習に行く前に、丸亀のハーフマラソンに参加しました。体力づくりはしっかりして、スキー実習に臨みました。そのおかげか、スキー実習の後も筋肉痛にはなりませんでした。

スキー実習ではどんなことをしましたか。

――はじめに、スキーかスノーボードかを選択します。私は、去年ボードを選択したんですけど、あまりすべれなかったので今年はスキーを選択しました。
スキーは、高校の修学旅行の時にやっただけだったので、高校の時よりも上手になりたいという気持ちがありました。感覚を戻すのに時間がかかってしまったんですけど、1日目の午後からはすべれるようになって、リフトもちゃんと乗れました。先生から、斜面の斜度に合わせて、止まる時はこうで、こけた時に起き上がるのはこう、などすべり方のコツから止まり方まで教えてもらいました。

北海道での本格的なスキー実習は、どうでしたか。


――高校の時は長野県のスキー場でスキーをしたんですけど、北海道のスキー場はやっぱり雪質が全然違っていました。長野県の雪はこけると痛くて、ウェアが湿ってビショビショになってたんですけど、北海道の雪は柔らかくてこけても全然痛くなかったし、ウェアもすぐ乾きました。ルスツスキー場は初級、中級、上級とコースが分かれていて、まずはみんな試しに初級コースで滑ってみて、初級と上級に分かれました。私は最初うまく滑れなかったので初級コースになりました。上級コースは漆原先生が引率して、私の初級コースは片山先生が引率してくれました。初日に初級コースで止まったり、こけても立てれるようにする練習をしていて、二日目はまた別の初級コースを滑ります。私は二日目に上級コースに呼ばれて行ったんですけど、みんな早くてついていけなかったです。板が外れたり、こけたり、ハプニングもあったんですけど、一日目の練習もあって自分で立てれるようになっていたので大丈夫でした。基本的な練習を一日目にしていたので、あとは自分でどれだけ滑るか、という感じでした。先生にも上手だと褒められたので、自分でもけっこう滑れるようになったと思います。景色がめっちゃきれいだったので、景色を見ながら滑るのが楽しかったです。でも、洞爺湖が見えるコースで天気が悪くて見えなかったのが残念でした。
スキーだけではなく、ホテルの中でも大浴場があったり、お土産屋さんがあったり、ゲームセンターもあってけっこう遊べたので楽しかったです。研修中は毎日楽しく過ごせました。

今回の研修を通して、成長できたなと思う部分はありますか。


――研修に行って、自分一人でできることがひとつ増えました。行く前、自分の日用品は自分で用意したんですけど、スキーウェアとかは親に頼んでいました。でも、持って帰る時には自分で詰めて帰らなければいけないということに向こうで気づいて、親の詰め方と私の詰め方ではスペースの空きが違っていました。親が詰めた時はちゃんとスペースが空いていて、私の場合は全然スペースが空かなくて荷物がパンパンでした。でも、最終日には、自分なりに工夫してきれいに荷物を詰められました。今まで親に任せてしまっていましたが、自分でも荷物の整理ができるようになりました。

自分の中で、何か変化や発見はありましたか。

――雪が降らないところで暮らしているので、自分でスキーは滑れないだろうと思っていました。滑れないと思っていたのに、自分がスキーを滑れたことに驚きました。それが一番の発見です。北海道で、本格的なスキーを体験できることがとても嬉しかったです。なので、また4年生になってもスキー研修に行きたいと思っています。その時は自分のブーツか板を持っていきたいと思います。

これからの将来にどう活かしていきたいか。

――今回の経験を通して、卒業してもスキーを続けたいと思うようになりました。仕事を始めても、長期休暇などを使ってスキーに行ったりしたいと考えています。今はスキーが趣味になってきています。最近、スキーウェアや帽子、ゴーグル、手袋など自分のものを買って、スキーグッズを揃えています。

スキー実習に参加する後輩へアドバイスがあればお願いします。

吉本茉莉永さん
――とりあえず来たら楽しめるし、観光もできます。
漆原先生と片山先生が優しく教えてくれます!参加人数が多ければインストラクターさんがついてくれますし、個人で行くよりも研修で行く方が旅費も安くすむので、メリットがあると思います。自分で実際に体験するのが一番だと思います。スキー経験がなくても、一年生からでも参加できるので、是非来てください!


*スキー・スノーボード実習
毎年2月中旬に実施。北海道のルスツ・スキーリゾートで本格的なスキー・スノーボード体験を3日間みっちり行い、スキー・スノーボード技術の向上を図る。初心者から、中上級者まで、納得の実習。引率は、健康・スポーツ科学メジャーの漆原教授、片山准教授。
健康スポーツ科学メジャー
「体育・スポーツⅡ」
北海道ルスツ・スキーリゾートにおいて、スキーあるいはスノーボードの実習を行い、今後、生涯スポーツとしてウィンタースポーツと関わっていけるような基礎技能やルール・マナーを身につける。不定期のオリエンテーションを実習前に3~4回実施する。
「フィールド・プラクティカム Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ(健康・スポーツ実践演習 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ)」
自らが興味のある健康・スポーツ分野、例えば、海をフィールドとするスキューバダイビング、あるいは雪山でのスノーボードなどについて、国内はもとより、海外でも体験・実践し、深く調査することで自らの研究領域を確立していく。

北海道ルスツリゾート

『出会いの輪』(演劇)

社会学部(演劇コース)2017年度卒業 氏原恭子さん
期間:2016年9月9日~9月19日
活動内容:さぬき映画祭2017『Lemon&Letter』出演/その他エキストラ出演など

『Lemon&Letter』に出演することになったきっかけを教えてください。

――梅木監督が2016年のSARPvol.10「ROMEO&JULIET」を観に来てくださった時、私に目をかけてくださってたようで、公演後に「よかったら映画に出ませんか?」と声をかけていただきました。今まではずっと舞台をやっていたんですけど、映像の演技にも興味がありました。ちょうどいい機会だったので、是非出演したいと思いました。

メインヒロインの高木夕を演じてみてどうでしたか。


――『Lemon&Letter』は本当に純粋な子どもたちの話です。初めて台本をもらって読んだ時、かわいいなぁと思いました。いつまでたっても素直になれない子どもたちが、別れる時にやっと自分の気持ちを直接伝えられるようになるので、本当に成長の物語だなと感じました。私が演じた高木夕は、素直じゃないところが私と似ているなと感じました。でも、私より可愛気があります。将来のことで悩みながらも、頭の中は主人公の海斗一色なところがあって、最初は海斗が東京に行くから私も東京行こうかなとか言っていたりして、「本当に将来それでいいのか!?」と共感できない部分もあったんですけど、最終的にはちゃんと自分でやりたい夢を見つけてお別れをして、「私頑張ってくるね」と自立して、筋の通った子になったのでよかったです。そんな夕役としては、恋する女の子を演じるのが難しかったです。表情をつくる時、カメラで顔をアップで撮られていたので、内心どうしよう、今どんな顔してるんだろう、と思ってドキドキでした。ここをこういう感情でやってほしい、というのは監督に熱く語ってもらっていたので、監督の想いが夕ちゃんに込められていることを感じました。

『Lemon&Letter』の舞台、男木島での撮影はどうでしたか。

――撮影初日は、まだ撮影とかではなくてロケ班みたいな感じで、どこでどういう撮影をするのかという説明があって、男木島の住民の人たちに挨拶に行きました。景色とか眺めがすごくきれいで、男木島の人たちはいい人ばかりでした。梅木監督がすごく楽しそうで、のびのびと生きているなぁと感じました。監督の前作『W&M』も男木島が舞台だったんですけど、男木島に旅行に行った時の出会いがとても大きかったみたいです。景色にも一目惚れして、「ここで映画を撮りたい!」と思ったみたいです。撮影が始まると、朝5時頃に起きて、私たち役者はメイクに入って、スタッフさんが現場の準備をしてくれていました。外での撮影が多かったので、天気を見ながら、この明かりの時にこの場所で撮る、というのがけっこうあって、曇ったり太陽が出たりというのを待って撮影していました。フェリーが来る、というシーンでは、フェリーを撮影のためにずっと停めてもらうことはできないので、絶対一発で終わらせよう!と思いながら頑張りました。太陽がとても眩しかったんですけど、太陽の撃退方法を俳優の品田誠さんに教えてもらいました。目を瞑って太陽の方を見てから、目を開けて撮影するということを聞いて、実践してみるとけっこう効きました。その状態でカメラの方を見ると、黒目が大きくなっていたみたいで、「可愛くなってるよ」と言われて、そんな効果もあるのかと思いました。品田さんの演じる海斗が夕を走って見送りに来るシーンがあるんですけど、カメラのアングルなどを決めるために住宅街の坂道で何度も走るシーンを練習していて、部活の走りこみのようになっていました。最終的には品田さんが疲れて、伊藤くんが代わりに走っていました。伊藤くんには今回、本当に色々とやってもらいました。撮影はとても楽しかったです。

男木島での生活で印象に残っていることは何ですか。

――夜のお散歩で、港の方に行ってみると海が光ってるんです。海蛍がいっぱいいて、本当に絶景でした。海蛍を見るのは初めてだったんですけど、星空みたいに光っていて本当にきれいでした。是非、男木島に泊まりに来てほしいです。あとは、やっぱり男木島に住んでいる人たちが印象的でした。みんなでたこ焼きパーティをしたんですけど、その時にゆでだことかサザエを売っているおじいちゃんと仲良くなっていたので、「撮影やから持っていきな」とタコをタダでくれたことがありました。私はタコを取りに行ったんですけど、本当に海からタコを引っ張り出して「ほら、殺してみ」と言われて、普段絶対しないような体験をさせてもらいました。

映像の演技で難しかったことや気をつけたことは何ですか。

――映像をカメラで撮る、というのは本当に難しかったです。物とかを渡す時の高さも、普通に渡す高さではなくてカメラに映るように渡さなければならなかったので、「手をここら辺まで上げて、ここで渡して」というカメラに映る細かい身体の調節とかもあって、けっこう苦戦しました。でも、慣れてきたら、舞台とちょっと似ている部分もあるな、と感じるようになりました。カメラが客席だと思えばいいのか、と、後半は立ち位置とかもスムーズにできるようになりました。同じシーンをカメラの角度を変えて何度も撮っていたんですけど、カメラの位置が違うと自分の立ち位置も変えなければいけなかったので難しかったです。映像だと、アップになると瞬きの動きだけでも大きな動きになるので、表情は硬くならないけど動かしすぎないように、ということに気をつけました。監督が指示しているのを聞いていると、演劇とちょっと似ているところもあるなと感じました。ちゃんと物を見て、触って、リアクションする。その一連の流れが、あまりわざとらしくならないように、自然に、ということを監督はよく言っていました。表情とか動きとかで映る部分が大きいので、そんなに台詞も多くなくて、動きで表現したり、何を考えているのかを伝えるっていうのがけっこうあって、それができるようになったらすごいなと思いました。でも、本広監督やさぬき映画祭の方が『Lemon&Letter』を観てくれて、「良かったよ」と言ってもらえて嬉しかったです。

舞台と映像の違いはどんなところで感じましたか。


――大きな違いは、映像だとシーンごとにカットして、けっこうブツ切りで、時間軸もバラバラなところです。なので、あれ?これって昨日の出来事?今日?と、混乱することがけっこうありました。舞台だと2時間ぶっ続けでどーんとできるので、ずっと集中してできるし、何十回も練習してるからそんなに混乱することもありません。今回の『Lemon&Letter』は、監督が最後までシナリオを良いものにしようと考え直していたので、本番前日くらいに出来た台本を渡されたりと、シナリオが変わることがけっこうありました。前のシーンをちゃんと思い出せたらすんなりいけるんですけど、これいつだったっけ?と考えてしまうと難しくて。でも、今回の経験でシーンごとの気持ちの切り替えができるようになったと思います。舞台は、工程から完成したものをお客さんに見せる時まで、役のことを考えることも全部好きなんですけど、映像はやっぱりまだ難しいなと思うことが多いです。でも、舞台とは全然違うことができる、ということが映像の面白さだと思います。舞台だと、日常的な普通の演技はあまりやらないので、等身大の自分を出せるというか、現代に生きるそのままの自分を演じられるのが映像だと思います。

自分の中で何か変化はありましたか。

――周りの雰囲気を良くしようと思うようになりました。ギスギスしたりして雰囲気が良くないと、みんなが焦って撮影が失敗して長引いてしまうので。色んな人に話しかけたりして交流を深めたり、撮影の時も笑顔でいることを心がけていました。みんな同じところに泊まって生活していたということもあって、スタッフさんたちともけっこう仲良くなれました。撮影中、すごく暑くて、メイクの方が日傘を差してくれたり、他にもびっくりするくらいスタッフさんたちに良くしてもらって、こんな女優で大丈夫なのかなと不安に思うこともあったんですけど、現場でどっしり構えているのも俳優として大事なことなんだと思うようになりました。

本広監督が総監督を務めた丸亀市をPRするショートムービー「HONETSUKIDORI」や本学が舞台となった「君と100回目の恋」にもエキストラとして参加していますが、どうでしたか。

――「HONETSUKIDORI」の時は、侍の役で少しだけエキストラとして出演させていただきました。でも、何度も撮り直しをするのはメインのアップになっている人で、エキストラだと1回良いものが撮れるとそれで終わりなので、楽しむことを第一にやりました。「君と100回目の恋」の時は、遠目から学校生活をしている様子を撮っていたので、すぐ近くで俳優さんの演技を見る機会はありませんでしたが、現場を学ぶという意味ではすごく大きかったです。スタッフさんの動きがすばやくて、助監督の方がどんどん指示を出して、エキストラ一人ひとりに声をかけていました。他のスタッフさんの細かい気配りもちゃんとしていて、俳優さんの立ち位置を全部チェックしている人もいて、すごいなぁと思いました。ひとつひとつのことをちゃんとメモしてやっていて、さすがプロだなと感じました。

『Lemon&Letter』をはじめとする映像作品での経験をこれからの将来にどう活かしていきたいですか。

――映像で学んだこと、自然な動きだとか表情の変わり方だとか、目の動かし方とか、そういうのは演劇でも使えるなと思います。そういう繊細な動きの大切さを本当に感じました。私はけっこうニュアンスとか感覚で動いてしまうので、繊細な動きを自分で意識して、動きを自覚しながらできるようになりたいと今回の経験で思いました。これからは、今のところ舞台をメインにやっていきたいと思っています。映像は、また機会があればやりたいです。来年またさぬき映画祭に関わることがあれば、今度はスタッフもやってみたいです。スタッフさんは大変そうなんですけど、すごく楽しそうでした。それに、監督がすごく一生懸命されていたので、監督の力になれたらなと思います。FM高松のラジオパーソナリティのお話もいただいていて、私は喋るのがあまり得意ではないんですけど、そういうことも経験してできるようになりたいなと思います。

映像作品や演劇に興味がある後輩へアドバイスやメッセージがあればお願いします。


――演劇を全力でやっていると、それ以外の人も目にかけてくれますし、出会いにもつながるので、そういう出会いを大切にどんどん進んでいってほしいです。自分から色んなところに行ったら、どんなことでもできると思うので、是非演劇やってみてください! たくさん出会いが転がっています。映画祭で知り合った方のおかげで丸亀市のショートムービーにも関わらせてもらいましたし、その方たちの劇団の東京公演にも招待していただいたりもしました。今回の『Lemon&Letter』も、私の公演を観に来てくれた梅木監督が声をかけてくれました。その出会いから、どうやって輪を広げられるかが大事だと思います。
私は、年に1、2回くらい自分で観劇ツアーをするようにしています。自分で行くと、東京は何本も公演をやっているので、当たりはずれがあって、自分が良いと思うものになかなか出会えないこともあります。もし演劇やりたい人が行くなら、とにかくたくさん観て、これだって思うものを見つけて欲しいなと思います。


映画『Lemon&Letter』Facebookページ
<『Lemon&Letter』あらすじ>
男木島出身のカメラマンを父に持つ主人公の(海斗・少年)~病気を患う母の希望もあり、祖父が漁師をする島に家族3人で帰ってくる~海斗少年が、小学5年の夏、東京から島にある親子が移住してくる。海斗と同じ学年の女の子(夕)~少年・少女の成長とともに繰り広げられる。島で暮らす家族と、海斗と夕の初恋成長物語を描いた映画作品。
本学の非常勤講師梅木佳子さんが企画・脚本・監督を、演劇コース3年氏原恭子さん、演劇コース2年伊藤快成くんが出演しています。
さぬき映画祭2017での上映は終了しましたが、次回の上映会も決定しています。
□5月27日(土曜日)10時~善通寺市民会館~
★さぬき映画祭優秀企画作品を地域へお届け!
映画「Lemon&Letter」&「W&M」善通寺市民会館上映会

さぬき映画祭2017
 
*丸亀市ショートムービープロジェクト「HONETSUKIDORI」

『君と100回目の恋』公式サイト
 本学ロケ地について
 
*FM高松 Action‼︎815 Challenge Thursday
氏原さんの担当は、毎月第2.4.5木曜日。

『人前に立つこと』(映像作品参加)

文学部 英語メジャー 2016年度卒業 中西晟也 くん
活動内容:『君と100回目の恋』エキストラ参加/きみともキャンディ主演ショートムービー『#24』出演

参加しようと思ったきっかけは何ですか。(『君と100回目の恋』)

――職員の方から軽音学部の部員にエキストラのお話をいただいて、興味があったので参加しました。元々テレビが好きだったので、出られるなら是非出たい!と思いました。

具体的にエキストラとしてどんなことをしましたか。(『君と100回目の恋』)


――撮影は3日間ありました。初日にエキストラ全員が集まって、助監督の方から説明を受けてそれぞれの撮影に割り振られました。軽音楽部からのエキストラは10人くらいいて、何度も同じ場所を歩いたりしていました。エキストラには台本がなかったので、どういう状況なのかは分からないままに撮影が進んでいきました。演技についてはあまり考えたりせず、ただただ指示されるままに歩いたりしていました。軽音学部の部室では、バンドの練習風景を撮影する時に僕たちが後輩として端で盛り上げているシーンを撮りました。楽器を持っている人がいて、僕はその演奏している先輩たちをカメラで撮影したり、タンバリンを持って盛り上げたりする役でした。このシーンの時は、こういう風にやって、つつき合いもあって、とか監督からの指示がありました。エキストラとして参加して、いつもとはまた違った大学の雰囲気を味わえて楽しかったです。

印象に残っていることはありますか。(『君と100回目の恋』)

――撮影中はすごく緊迫していて、カメラには入らなくても、役者さんの視界の方向には立つな、立つならカメラ方向に立て、ということを言われました。それは、役者の視界がズレたり、気が散ったりするからだそうです。撮影中、監督と話すことは少なかったんですけど、スタッフさんたちが部屋の配置とか機材を動かしている時に監督がずっとiPadを見てたんです。その時たまたま僕が近くにいて、ふいに「遊んでるように見えるやろ?これでも真面目に仕事してるんで」と話しかけられたことがありました。監督は面白い方で、時々こんな風に話してくれました。

『君と100回目の恋』の撮影に参加してみてどうでしたか。

――役者さんと話すのは駄目だと言われていたので直接話したりすることはできなかったんですけど、最後に監督からエキストラの代表として僕を紹介してくれました。役者さんやスタッフさんの前だったのですごく緊張してたんですけど、主演の坂口健太郎さんが「ヒューヒュー!」と場を盛り上げてくれました。主演の坂口健太郎さんとmiwaさんを実際に見ることができて嬉しかったです。

参加しようと思ったきっかけは何ですか。(きみともキャンディ主演ショートムービー『#24』)

――制作の踏み込みTV(株式会社インペックス)で働いている子が同級生にいて、高校生役が欲しいという話が僕のところまで回ってきました。その子から「撮影があって、男子高校生の役だけどどう?」と聞かれて、自分でよければと出演を決めました。はじめに演劇部の先輩がいるよ、とは聞いていたんですが、現場に行ってみて、同じ軽音楽部に所属していた先輩の藤原薫さん(本学演劇コース卒業生)がいたのには驚きました。先輩も僕が行くまで知らなかったみたいで、すごい偶然だなと思いました。

ショートムービー『#24』の撮影はどうでしたか。

――僕は、演劇部部員役として『#24』に出演しました。僕は演劇コースではないので、演技をするのは今回が初めてで、とてもドキドキしました。他の撮影を知らないんですけど、けっこう本格的でした。カメラマンさんのカメラの上に大きいモニターがついていて、それでずっと撮影していて、すぐにどんな映像かも確認できるようになっていました。何度も同じシーンを違う角度から撮っていたので、同じ台詞を何度も同じトーンで喋らないといけませんでした。藤原先輩との刀を使った殺陣のシーンも、何度も撮り直しがあって、同じ動きをするのは大変でしたが、面白かったです。それに、香川県を拠点として活動しているアイドルグループ「きみともキャンディ」と共演できたということも良かったと思います。

演技初挑戦ということですが、どうでしたか。(きみともキャンディ主演ショートムービー『#24』)

――シナリオをもらって、監督からこういう役作りでよろしく、ということを言われました。相手を睨むシーンでは、監督に「目つきを大事にして」と言われていたんですけど、普段人を睨んだことがないので難しかったです。もっときつく、と言われて何回か睨んではみたんですけど、なかなか睨めなかったです。目の演技は大変でしたが、本番になるとその場の雰囲気もあって、自分の中に役が降りて体が動く感覚がありました。完成した映像を見て、自分が面白かったです。自分で自分を見ることがないので、こんな感じで自分が演技してたのか、と不思議な感覚でした。

2つの映像作品に参加してみてどうでしたか。

――実は、テレビや映像に出演するは初めてではないんです。初めてのテレビ出演は、毎月第三土曜日の夜に放送しているKSB瀬戸内海放送の「報・動・力」でした。岡山のテレビスタジオで、アナウンサー、キャスター、水道橋博士がいて、僕は数十人の学生の一人としてひな壇に座っていました。最近の学生の恋がテーマだったんですけど、急に振られるコメントを自分で考えて答えなければいけなかったので、とても緊張しました。こういう経験もあって、今回の『君と100回目の恋』『#24』で、カメラの前に立つこと自体には抵抗もなく、あまり緊張しませんでした。それに、「報・動・力」の時のように自分でコメントを考えなくても、決められた台詞を喋ったり、台詞にあわせたアクションや演技を表現すればよかったので、楽しくできました。

何か新しい発見や学びはありましたか。

――テレビや映像関係のスタッフの方は、グイグイ話しかけても全部答えてくれました。遠慮しなくてもいいんだな、ということを学びました。逆にこっちが黙っているとスタッフの方も黙ってますし、話しかけたらどんどん話が弾む方たちばかりでした。

今回の経験を将来にどう活かしていきたいですか。

――人前に立つことに元々抵抗はなかったのですが、今回映像作品に参加したことで、さらに度胸がつきました。また、自分からスタッフの方に話しかける機会も多くあったので、年齢層や立場が違う人とも積極的にコミュニケーションがとれるようになりました。就職したら、人前で話さなければいけない場面や様々な立場の方と関わる場面が増えてくると思います。そういう場面で今回の経験を活かしていきたいと思います。

今回のような話があった時、参加を考えている後輩へのアドバイスがあればお願いします。

中西晟也くん
――ビビらなくてもいいと思います。自分から引いたりせずに、こうしたい!というのがあればそれを意見に出してやってみればいいと思います。興味があってもなくても、やってみると良いことがあるかもしれません。僕が無理矢理に引っ張って『君と100回目の恋』のエキストラに出演させた後輩は、miwaさんが好きで、別のシーンでmiwaさんと撮影が近くであって、待ち時間に本人に好きな曲のサビを歌ってもらったそうです。後輩は乗り気ではなかったですけど、現場に来てみたら良いことがありました。
人に引っ張られてでもやってみると良いことがある時もあるので、色々とチャレンジしてみてください。


『君と100回目の恋』公式サイト
 ・本学ロケ地について

きみともキャンディ主演ショートムービー『#24』

『映像の面白さ』(演劇)

社会学部(演劇コース)2017年度卒業 逢坂涼介くん
撮影期間:5月27日(金)~5月29日(日)
場所:四国学院大学
活動内容:『君と100回目の恋』撮影スタッフの手伝い

撮影にスタッフとして参加しようと思ったのは何故ですか。


――演劇コースに入って、最初は役者として頑張っていこうと思っていたんですけど、途中で映像を作る側の面白さに気付きました。役者だけではなく、スタッフも演劇コースではやるんですけど、そこでカメラで撮るということがあって、自分でカメラを回してみると意外と楽しくて、編集も楽しくて、こっちの方が役者やってる時より楽しいなと感じるようになりました。ノトスは舞台がメインなので音響と照明はあるんですけど、映像のポジションはなくて、誰もいないなら自分がやろう!と思って2年生のはじめ頃から映像をやり始めました。それから、映画監督の本広克行さん(本学客員教授)が四国学院大学のCMを撮ることになって、でも本広監督は忙しいので若手の監督2人に任せる、となった時に、最近映像をやり始めているから、ということで西村先生に推していただいて、2人の監督さんに関わることになりました。CM撮影に関わっていたこともあり、今回、大学が映画『君と100回目の恋』のロケ地となるということで、良い経験になるのではないか、と職員の方に撮影の手伝いをする機会をいただきました。舞台に特化している大学なので映像は学べない、というところがあったので、映画の現場を学ぶならここしかない!と思って参加を決めました。

具体的にどのように撮影に関わりましたか。

――舞台の現場だったら動ける部分もありますが、映画の撮影では僕は素人なので、助監督の方に「何をすればいいですか?」と最初に聞きました。映画でクレーンとかを組んだりする特機班に関わることになって、物を運んだり、カメラをつるす機材を組んだり、といった手伝いをさせてもらいました。撮影の3日間、重機とか特機の方の手伝いをしていました。

今まで経験していた舞台と、今回の映像(映画)ではどのような違いを感じましたか。

――使っている物、テープ類とかは舞台と同じだったので、すぐに対応はできたんですけど、動き方とか役職も全然違っていました。舞台は、本番の掛け声がありません。ずっと稽古して、演出家さんが「ここもっとこうして」と指示を出したりして、稽古中スタッフはじっと座って見ている感じなんですけど、映画の現場は「よーい、スタート!」の本番の掛け声で、みんながピシっと止まりますし、「カット!」の掛け声で一斉に動き始めます。場面転換や衣装の人、カメラマンの人が一斉に動いて、本番になるとまたピタッと止まって、という動きにすごく新鮮さを感じました。3日間通して、これがプロか、これが映画の現場なんだな、と驚くことばかりで、舞台と全く違うなと感じました。
舞台は一貫通して起承転結全部きれいに通していくんですけど、映画はシーンがあってバラバラに撮影していました。キスシーンの後にすごく必死なシーンを撮っていたり、その演技の瞬発力というか、すぐにその演技が出せるのはドラマとか映画の俳優さんしかできない演技なのかなと思いました。気持ちの切り替えがすごいなと思いました。また、演出に関しても、舞台は台詞の言い方とか人間の動きが重要で、映像は目の開き具合、目の動きとか細かい演出が入ってくるので、演出の仕方もまた変わってきます。演技ではハテナマークとかビックリマークがつく表情をやるのが難しいと言われていて、僕も役者をやっている時に表情が硬いと言われていました。それに注目して演技を見ていたら、役者さんはすぐに表情をつくっていたのでプロはすごいなと思いました。

映像について、どんなことを学びましたか。


――将来はこういう映像の仕事に就きたいということを話すと、スタッフの方が機材の説明をしてくれて勉強になりました。それに、監督がカット割のミーティングをする、と言った時に瞬時にスタッフが集まって「ここで1カット、ここで2カット・・・・・・」とすごくテキパキと臨機応変に決められていたので、こういう判断力を求められるのだなと感じました。やっぱり舞台はお客さんが全体を見ているんですけど、カメラは四角い部分しか映せないので、その四角の中でどれだけ監督が演出してるのか、ということがすごく学びになりました。カメラマンさんの動きとかも見ていて、カメラを動かすローラーがあるんですけど、「あ、そう動かして撮るんだ」とか「ここから顔を映して撮るんだ」という発見もありました。
僕は将来、監督か演出をやりたいと思っています。監督は監督の仕事があってすごいなと思ったんですけど、一番すごいなと思ったのは助監督の方で、十数人いたエキストラの名前を一瞬で覚えていたんです。監督は役者との演技を固める話し合いをしているので、助監督がスタッフを集めて「ここのシーンはこうだからこういう風に動いてください」と指示を出したり、遠くにいるエキストラに指示を出したりしていて、その周りを見て管理できる能力というのはその監督や助監督から学びました。授業で映像の授業はあるんですけど、自分でテーマを決めて作品を撮る、独学に近いものだったので、今回は新しく学ぶことばかりでした。

これからの将来にどう活かしていきたいですか。

――今回、映画の撮影に関わらせてもらったことで、映像への知識や興味がさらに深まりました。将来は、テレビの映像や映画撮影などの現場にいけたらいいなと思っています。今はまた本広監督の撮影の下でお手伝いをされている方の手伝いをさせてもらっています。最近、舞台の方で僕が一眼レフのカメラを持っているので、写真を撮ってくれと言われています。これからも舞台や映像に関わっていく中で、今回、舞台とドラマ、映画での撮り方の違いなどを学ぶことができたのは大きいです。そして、今はノトスラボVol.10『ChamPle』の舞台監督をしています。これからも大学では舞台に関わりながら、隙あらば本広監督の下で映像も学んでいきたいと思います。そして、将来はみんなが足を運ぶ映画館で自分の作品を上演したいです。また、舞台でやっているお芝居とかの映像化が少ないと感じているので、映像にしたらどうなるんだろうという興味があります。

映像作品に関わろうと思っている後輩へアドバイスやメッセージがあればお願いします。

逢坂涼介くん
――動かないと何も始まらないですし、芸能界とか演劇とか芸術をやる人は動いた方が結果にはなるので、とりあえず行ってみた方がいいと思います。行ってみて違っていたらやめればいいし、とにかくその場所に行って体験して欲しいです。感じないと分からないので、合ってなければやめて、これだ!と思ったらまた色んなところに行けばいいと思います。実行してほしいです。
動けっっ!!


『君と100回目の恋』公式サイト
 ・本学ロケ地について

『将来を考えるきっかけに』(地域活動)

文学部 学校教育メジャー 2017年度卒業 古枝愛未さん
活動内容:女子学生による私の未来発見事業

参加しようと思ったきっかけは何ですか。

――私がピア・リーダーやリーダーシップ会議の活動をしている関係で、総合教育研究センターの方から「女子学生による私の未来発見事業」のお話をいただきました。正直、最初はあまり興味がなかったんですけど、メンバーを集めはじめて、どういうことをするのかを明確に考えるようになってからは、これは将来も使える!とどんどんやる気が出て来て、参加しようと決めました。

事前準備はどんなことをしましたか。

――本格的に活動し始めたのは8月の夏休みだったんですけど、それまでにどういう風に進めていくのかをみんなで話し合いました。動画を作成したり、編集したりすることがみんな初めてだったので、総合教育研究センターの方に相談したりしていました。事前説明会では、お手本となる動画などを見せてもらったり、機材の使い方を教えてもらったり、動画の編集方法やシナリオ構成の考え方などの説明がありました。申込みをする段階で誰を取材するのかを決めていたので、説明会に参加してより具体的に「ここはこうしよう」というイメージができました。

木戸亜耶さん(フリーアナウンサー)を取材しようと思ったのは何故ですか。

――メンバーのほとんどがピア・リーダーをしていて、オリエンテーションなどで木戸さんにお世話になっているので、みんなで木戸さんにしようと決めました。それに、木戸さんについてネットで検索してみると、イベントのMCだけではなくて、瀬戸内国際芸術祭で男木島のカフェをプロデュースしていたり、「さぬき讃フルーツ大使」に任命されていたりと、色々な方面で活動をされていたので、取材してみたいと思いました。

チーム名「ペリドット」はどのように決めたのですか。

――はじめ、チーム名が全然決まらなくて、遊びでメンバーの誕生石を調べていたのがきっかけです。ちょうど活動していた8月が、取材対象者の木戸さんのお子さんの出産予定日でもありました。調べてみると、8月の誕生石は「ペリドット」で、名前も可愛いし、宝石の持つ意味が幸福や希望、夫婦の愛などで前向きなもので、木戸さんへの取材内容とも合っていたので、チーム名を「ペリドット」に決めました。

実際に木戸亜耶さんにインタビューしてみてどうでしたか。

古枝愛未さん
――自分たちの将来のことを考えて、大学で学んだことがどう活かされたのかということと、女性が社会に出ていく中で厳しいことや乗り越えたことをテーマに取材していきました。
取材の時は、木戸さんが臨機応変に対応してくださって、本当に助かりました。ちょうど撮影の時期が学祭やサークル活動等で忙しく、なかなかみんなが集まれなくて、木戸さんの方が私たちに時間を合わせてくださって、申し訳なかったんですけど本当に有り難かったです。それに、取材する私たちの方が緊張してしまってたんですけど、木戸さんの方から話しかけてくださって、緊張をほぐしてくれました。実際に木戸さんが仕事をしているところも密着させていただいたんですけど、取材している時の表情とお仕事をされている時の表情が全然違っていて、切り替えがしっかりできている大人の女性だなと感じました。仕事をされている時も、インタビューで話してくれている時も、木戸さんの笑顔がすごく純粋で、とても印象的でした。純粋に仕事や人生を楽しんでいるからこそ出てくる笑顔なんだと思います。木戸さんは、仕事を続ける上で周りの人の協力は大事だけど、自分の思いを伝えることと、人から協力されるためにまずは自分が協力することが大事だと言っていて、私にはそれができているのだろうかと胸に響きました。

女性が輝ける社会について、どんな思いを持ちましたか。

――諦めないで欲しい、と強く思いました。女性は仕事もして家事もして子育てもして、男性は仕事、というイメージが強いです。まだ社会全体にそういうイメージがあるんじゃないかな、と私は思っていて、それを女性自身が「女だから・・・」と諦めないで欲しいと思いました。今回取材した木戸さんは、諦めずに自分のやりたいことをやっているからこそ輝いているんだと思います。そのためにはやはり周りの支えも必要です。木戸さんの旦那さんは、子育てに協力的で、お子さんを連れてきてくれた取材の日も旦那さんが一緒に来てミルクをあげたりしていました。インタビューの中で、木戸さんがベビーカーを押している時に見ず知らずの人がドアを開けてくれた、という話があって、それってすごく大事なことだなぁと感じました。今は人が社会の中で孤立しているというか、核家族が増えていることもあって、個々に存在している感じがして、そういう社会の中で人と人との思いやりや支えは大事だなと思います。そして、理解することと、理解されることも大事だと思いました。

今回の経験を通して、新しい発見や学びはありましたか。

――私はピア・リーダーをしているんですけど、今回「女子学生による私の未来発見事業」に参加して、人との関わりやコミュニケーションが今まで以上に大事だなと感じるようになりました。今は学生だから同年代の人たちと友達だったり先輩後輩だったりで簡単に人間関係を作れるのかな、と思うんですけど、社会に出ると同年代の人だけではないので自分からコミュニケーションを取っていかなければいけないなとすごく感じました。人との関わりを作ることが必要だなと思いました。

将来、どんな女性になりたいと思いましたか。

――私が目指しているものは教師なので、将来どんな女性になりたいかは考えたことがありませんでした。教師をしている先輩にはやっぱり憧れがすごくあって、大変な仕事だということも聞いているので不安な面もあるんですけど、頑張りたいと思っています。今回は女性がテーマだったんですけど、女性ができることを活かしながらも、性別に囚われないで負けずにいたいです。教育実習に行った時に指導担当してくれた先生が、小学校6年生の時の担任の先生でした。女性の先生なんですけど、お母さんみたいな存在で、どんな些細なことでも真剣に話を聞いてくれて、私もそういう先生になりたいと思いました。
木戸さんや憧れの先生、他のチームが取材していた女性の方の姿を見ていて、私も自分から進んで出て行って、女性としての誇りを持ちたいなと思いました。

今回のような活動に興味がある後輩へアドバイスやメッセージがあればお願いします。

古枝愛未さん
――是非、やって欲しいです。社会に出てからどういう方面にいくかはそれぞれなので分からないですけど、自由に自分がやりたいことをできるのは大学生の今だと思います。高校までは決められたカリキュラムの中で、敷かれたレールの上を走っているような感じですけど、大学生になるといっきに自由になります。その自由な時間を有効に使って欲しいです。今、何でも経験しておいたら将来につながるだろう、と私も様々な活動をしています。後悔することもありますけど、とりあえずやってみる、行動することが大事だと思います。


「女子学生による私の未来発見事業」
女子学生が自身の手本となる県内で活躍している女性を取材した動画を作成するとともに、その動画の活用を通して、女性の意識を改革し、あらゆる分野における女性の活躍を促進することを目的とした事業。
「こんな女性になりたい!」「こういう生き方に憧れるわ!」と思える女性を取材し、5分間のインタビュー動画を作成。
チーム名:ペリドット
取材対象者:フリーアナウンサー 木戸亜耶さん(2008年3月本学カルチュラル・マネジメント学科卒業)
・ 2017年11月23日(水・祝)に作品発表会が開催され、本学学生による動画は佳作。

「かがわ女性の輝き応援団」
インタビュー動画公開中。
香川県政策部男女参画・県民活動課

『人との関わりの中で学ぶこと』(海外研修)

社会福祉学部 地域社会と福祉実践メジャー 2019年度卒業 生田咲さん
期間:8月7日~8月14日
授業名:外国事情Ⅰ(韓国)
活動内容:日韓大学間交流プログラム(韓南大学校訪問)

「外国事情Ⅰ(韓国)」を受講した理由を教えて下さい。

――留学をしてみたいと思っていたんですけど、今まであまり機会がなくて、短期間だけでも行けたらな、と思っていました。大学に入学した時くらいに、先生が福祉の実習で海外にも行こうと思えば行ける、というようなことを言っていて、最初から海外に実習で行くのは怖いし抵抗があったので、違う形で海外に行ってみたいなと留学に興味を持ちました。自分のバイト代で行ける範囲がよかったので、一週間だけですけど、今回行ってみようかな、と「外国事情Ⅰ(韓国)」の受講を決めました。

韓南大学校ではどんなことをしましたか。

――お互いの国の文化について発表するセミナー発表がありました。事前に、日本の文化について発表するためのテーマを決めて、発表の準備を日本でしていました。私たちは、日本のよさこいの踊りやK-POPのダンスを披露したり、日本で流行っている韓国の歌などについて発表しました。発表する時、まとめる人と踊りを教える人、写真を撮る人で分かれて、私は写真を撮るのが好きなので、写真係をしました。韓南大学校では、セミナー発表がメインで、あとは韓国の観光というか、社会科見学のようなものを韓南大学校の学生と一緒にしました。百済歴史文化館、正陽門、天政門など、韓国の歴史ある建物を見学したり、韓国の伝統衣装チマチョゴリを着たり、待ち時間にはカフェに行ったりしました。百済歴史文化館では、韓国の昔の家の造りをそのまま展示していて、家が藁だったり、時代劇に出てくるような造りだったので、見ていてすごいなと感じました。時代劇のワンシーンを見ているようで楽しかったんですけど、とにかく暑かったです。
最初、韓国語については、「こんにちは」とか必要最低限の言葉だけしか教えてもらっていなかったので不安がありました。でも、一緒に行っていた学生が韓国を好きな子ばかりで韓国語も分かっていたので、あまり不便はありませんでした。韓南大学校には日本人の留学生もいたので、その人に韓国語を教えてもらいながらコミュニケーションをとっていました。

日本と韓国の違いはどういうところで感じましたか。

――韓国料理は辛さの度合いが日本とは違いました。最初はすごく辛くて胃がびっくりしてたんですけど、3日目くらいからは慣れて辛いものも食べれるようになりました。ビビンバやラーメンが日本の味とは全然違っていて、びっくりしました。あと、隠れ家みたいなところにトッポギを食べに行ったんですけど、壁一面に落書きがしてあるのには驚きました。どのお店に行ってもそういう落書きがあって、日本ではありえない光景なので、すごいなと思いました。あと、物の値段がとても安かったです。食べ物は安くて量が多くて、服も500円とかで買えたりしたので、けっこう買い物を楽しみました。日本と比べてタクシー代もすごく安くて、割り勘したら一人50円とかで乗れました。でも、運転がすごく荒かったので、少し怖かったです。韓国ではみんなタクシーをよく使うみたいで、日本では見られないくらいタクシーの数が多かったです。
一番驚いたのはトイレです。紙を流さずにゴミ箱に入れるので、臭いも気になりましたし、韓国に行ってすぐカルチャーショックを受けました。一週間経っても全然慣れなかったです。

新しい発見や学びはありましたか。

――韓南大学校の方たちと接していて、言葉が分からなくても、口調や表情で感情は伝わるということを実感しました。
また、私にとって初めての韓国で、言葉、文化、習慣などすべてにおいて新鮮で、自分の視野がぐんと広がったと思います。

今回の体験をこれからの将来にどう活かしていきたいですか。

――将来、福祉の仕事をするにしても、福祉以外の仕事にしても、色んな人がいると思うので、そういう意味では今回色々な考え方や人、文化に触れることができてよかったと思います。人との関わりの中で色々なことを学べたので、これから、もっと色んな人を見てみたいと思いました。

留学や海外での文化交流を考えている後輩へアドバイスやメッセージがあればお願いします。

生田咲さん
――カルチャーショックは多少あると思います。でも、海外の人との考え方の違いなども受け入れて、楽しくやった方が良いと思います。せっかくお金を払って行っているので、やり残すことがないように、自分がやりたいことをやって帰ってきて欲しいです。
楽しんだもん勝ちです!


*外国事情(韓国)
1978年にはじまり長い伝統を築きあげた、四国学院大学と韓国の姉妹校韓南大学校の共催で行われる日韓大学間交流プログラムです。具体的には、夏休みの1週間、韓南大学校を訪問し、韓日国際学生セミナ-に参加し、また韓国各地を訪ね研修を行いながら、両大学の友情を深め、日韓両国の友好親善交流を行います。日韓の国境を越え、新しい友人との出会いを楽しみ、韓国研修を希望する学生の積極的な参加を期待しています。4~7月に週一回のペ-スで準備会を行い、あいさつ韓国語、韓国事情の勉強や旅行に関する情報交換を行いながら、夏休みの訪韓に備えます。

『全体を見ること』(地域活動)

社会学部 観光学メジャー 2017年度卒業 坂本涼太くん
期間:8月7日(日)~11日(木・祝) 4泊5日
場所:大滝山県民いこいの森キャンプ場
活動内容:平成28年度わくわく体験交流キャンプ

参加しようと思ったきっかけは何ですか。

――第一回目の時に学生支援センターの方から話をいただいて、参加するのは今回が二回目になります。子どもたちと関わって、その成長を身近で感じられたのが楽しかったです。一日目にできていなかったものが二日目にできていたりとか、頭が痛い、と冷えピタを貼っていた子どもが2~3時間したら走り回っていたりするなど、子どもたちの生命力も感じられました。一回目に一緒に行った友達が今年も行くということで、僕もまた参加してみたかったので一緒に行こうということになりました。

わくわく体験交流キャンプではどんなことをしましたか。

――うどん作り体験、キャンプファイアー、星空ウォークなどのイベントがあったり、毎日の料理を子どもたちが自分で作ったり、飯盒炊飯の焚き火だったり、災害時の非常食を作ってみたりと、子どもたちは様々な体験をしました。自分は全体統括だったので、全体の動きを見守りながら動いていました。夜間の星空ウォークの時には、一番後ろからライトを持って子どもたちを見守ったり、危険物がないかを確認しながら歩いていました。料理の時には包丁が危ないので、大丈夫かな、と色んな班を行き来していました。包丁を持つのが初めてな子が多いので、危なそうな子がいたらその班の少年リーダーに「この子を意識してみてあげてね」と声をかけたりして、全体の様子を気にしていました。全体で子どもたちが30人くらいいるので、その全体も把握しておかなければいけませんでした。全体を見ていたので、班付きの少年リーダーよりも子どもたちと接する時間は少なかったんですけど、自分から子どもたちに声をかけに行っていたので、子どもたちと仲良くはできていました。子どもたちにとって初めての体験ばかりなので、すごく戸惑うんですけど、わくわく体験交流キャンプは子どもたちが自分で活動して自分で覚える、ということが趣旨にあって少年リーダーはあまり手を出せないんです。なので、僕は子どもたちのところへ行って「一緒にやってみようよ」「ちょっとこれやってみて」と声をかけたりして、大丈夫そうなら近くにいる少年リーダーの人にお願いして、色んな班を回っていました。子どもたちが自分から動けるようにサポートするのが僕たちの役割でした。

4泊5日のわくわく体験交流キャンプですが、子どもたちの様子はどうでしたか。

坂本涼太くん
―― 一日目は子どもたちもわくわく感があったんですけど、二日目になると初めて親や友達から離れて知らない人たちと一緒なので不安になる子がいました。でも、その二日目を乗り越えてしまえば最終日になると「あと一泊したい」と言う子もいました。テントも知らない子たちと寝るようになるんですけど、そこで半日経ってしまえばもう友達になっているので、こちらが「えっ?」と驚くぐらいでした。
自分たちの班の班長さんがちょっと抜けている子だったので、他の子たちが「自分たちがちゃんとしなきゃ!」としっかりしていたのは印象的でした。班長さんをみんなで支えよう、とすごく良いチームワークで動いていました。自分から役割分担を決めて動いてくれていたので、見守る側としてもすごく楽でした。
山はシャワーとかがないので、タオルを濡らして使っていたんですけど、二日目にはボーイスカウトさんたちが善意で簡易シャワーを作ってくれました。水道水なのでお湯は出なかったんですけど、一日お風呂に入れなかったり、子どもたちはシャワーがないところにシャワーができた不思議もあって、楽しそうでした。
今回のわくわく体験交流キャンプでは、キャンプ泊とホテル泊、それぞれ二泊ずつありました。ホテルでは、アマゴのつかみ取り体験があって、子どもたちは泳いでいるアマゴを自分たちで捕まえて、食べる時には頭を叩いて調理します。捕まえる時は楽しそうにかまえていたんですけど、アマゴを自分たちでしめて食べるという段階になると、可哀想だからできない、という子がいて、他の子が「それが食べるってことなんだよ」と伝えていたので、この子たちはちゃんと分かっているんだなと思いました。

第一回目と第二回目で、何か変化はありましたか。

――一回目は、子どもたちの班付きの少年リーダーとして行ってたんですけど、二回目は全体統括として、班付きの少年リーダーにアドバイスをしたり、子どもたち全体を見ていました。全体がどう動くのか、どういう風に状況が進行していくのか、子どもたちはどう動いていくのか、などを考えながら動いていました。料理を作っている間にも、次はこういう状況だからこうしようとか、アクシデントがあったらどうするかとか、この場所に少年リーダーが何人いるから手の空いてる子はここに呼んだらいいとか、この子たちなら何分くらいで終わるだろう、と予測をつけて全体を見守りました。一回目は班付きが2人で全体統括もいなかったので、子どもたち相手に目が回るような忙しさですごく疲れたんですけど、終わってみると自分で成長できたかなという実感がすごいありました。二回目は一回目よりも班付きの人数が増えて、子どもたち8~9人の班に少年リーダーが4名付いていました。毎晩、少年リーダーで集まって、子どもたちの様子や健康状態、友達関係の問題はないか、次の日の段取りなどを話し合うんですけど、今回は看護科の人たちがいたので、健康面に関してはかなり助かりました。

新しい発見や学びはありましたか。

――最初に、「集合したら近くにいる少年リーダーさんに何人いるか、異常がないか伝えてね」ということを子どもたちに言っていました。そうすると、朝の集いなど、集合する度にちゃんと報告してくれました。大人が思っているよりも、こういう理由だからこうするんだよ、ということをちゃんと伝えれば子どもたちは納得して動いてくれる、ということを学びました。逆に、納得できるような言い方をしなければ、子どもたちは動かない、ということも分かりました。
子どもたちにとって、普段の生活とは違う山での生活というのは、環境の変化がとても大きいです。トイレにしても、洋式トイレではなく和式トイレになりますし、山のトイレは自然に囲まれているので、我慢してしまう子が多くいました。そのせいでお腹が痛くなったり、ホテルに着いてトイレに駆け込んだりする子がいたので、そういう部分でのケアがもう少し必要だったかなと思います。

今回の経験を将来どう活かしていきたいですか。

――将来、就職したらコミュニケーション力は必要だし、いつまでに何を用意しておけばいいのかとか、その間にどういう手続きが必要か、という風に効率よく仕事を進めていくために段取りは大事だと思うので、今回自分で段取りを決めて動いたことを活かしていきたいと思います。

今後、わくわく体験交流キャンプに参加しようと考えている後輩へアドバイスやメッセージなどあればお願いします。

坂本涼太くん
――一番ネックになっているのがお金の面だと思うんですけど、そこはすべて県庁の方がバックアップしてくださいます。だから、必要なのはやる気と勇気だけです。教員になりたい子とかがいたら、一度行ってみたらいいと思います。すごく良い経験になります。注意事項としては、子どもたちと近くなりすぎないことです。友達になってしまうと、言うことを聞いてくれないので、近所のお兄さん的な感覚がちょうどいいと思います。少年リーダーの数も多いし、恥ずかしがらずに聞いてしまえば教えてくれる人ばかりです。
話を聞くだけの軽い気持ちでも、参加してみたらいいと思います。


わくわく交流体験キャンプ
目的:自然と触れ合う機会が少ない小中学生が、郷土の豊かな自然の中で、集団キャンプ生活を営み、自然体験をはじめ、同世代、異世代、地元等との交流を通じて、心の豊かさや、生きる力を培い、香川の次代を担うリーダーを育成すること。

主催:香川県、公益財団法人明治百年記念香川県青少年基金
特別協賛:公益財団法人松平公益会
後援:香川県教育委員会、日本ボーイスカウト香川連盟、青少年育成香川県民会議

『韓国文化を学ぶ』(海外留学)

社会学部 2019年度卒業 山中薫さん
期間:8月7日~8月14日
授業名:外国事情Ⅰ(韓国)
活動内容:日韓大学間交流プログラム(韓南大学校訪問)

「外国事情Ⅰ(韓国)」を受講した理由は何ですか。

――元々韓国に興味があったんですけど、今までに家族旅行で1回しか行ったことがなくて、今回のプログラムでは韓国の学生と交流ができるし、韓国の歴史的建造物とかも見学できるのでいい機会だなと思って是非参加したいと思いました。韓国に興味を持ったのは、小学校6年生くらいの時です。日本のテレビで東方神起が出ているのを見て、韓国という国があるんだと知ったのがきっかけです。K-POPの音楽から入っていって、中学の時に家族旅行で韓国へ行った時はソウルだけだったので、今回はテジョンにも行けると聞いて、参加を決めました。

韓南大学校での授業はどうでしたか。

――韓南大学校は建物が大きくて、学内が広かったです。チャペルも広くてびっくりしました。今回のセミナーには、四国学院大学の学生12人、韓南大学校の学生12人くらいが参加していました。セミナー発表では、私は日本の若者の音楽事情について約120名にアンケートをとって調べて、その結果を発表しました。やはりJ-POPの方がよく聴かれていましたが、K-POPも少女時代やKARA、東方神起など有名なアーティストについては知っている人が多かったです。K-POPを知っているのは、男女別では女子の方が多かったです。6月くらいから発表の準備が始まって、みんなで集まってダンスの練習もしたりしました。私は今ダンス部に入ってるんですけど、K-POPのダンスとか好きで、中学校の頃は独学で完コピしていました。韓南大学校でのセミナー発表は、私たちは日本語で発表して、パワーポイントを韓国語に直したプリントを韓南大学校の学生は見て聞いていました。ダンスの発表を見た学生が、「ダンスめっちゃよかったよ」「上手だね」と言ってくれて嬉しかったです。韓南大学校の学生は、韓国の食文化について発表していました。
山中薫さんセミナー発表が終わって、韓国の学生とカフェに行ったり、一緒にショッピングしたりしました。私は韓国語があんまり喋れなかったので、韓南大学校の日本人留学生の人たちが間に入ってくれました。簡単な内容は英語で会話していました。こういうところで英語を活かせるんだ、と思いました。コミュニケーションは何とか問題なく取れたんですけど、やっぱり韓国語を喋りたいと思いました。簡単な単語とか、自分の自己紹介とかは韓国語でやってたんですけど、日常会話までは勉強できてなかったです。
韓南大学校の先生方は、私が韓国への留学を考えていることを伝えると、留学について色々教えて下さいました。私が韓国語ができないことについては、留学は韓国語を学ぶためにするんだから全然大丈夫だよと背中を押してくれたので、留学をしたいという気持ちが強くなりました。

今回のプログラムに参加して、楽しかったことはどんなことですか。

――やっぱり韓南大学校の学生と一緒にショッピングしたり、カフェに行ったりしてお話したことが一番楽しかったです。最初は韓国語を話せなかったのですぐに仲良くはなれなかったんですけど、何日か経って、私とペアになった学生と話すようになって徐々に仲良くなりました。あと、私は食べることが大好きなので、トッポギとか、ビビンバとか、本場の韓国料理を食べれて本当に幸せでした。今回、ビビンバ作りの体験があったんですけど、盛り付けの彩りがきれいで食欲をそそるなと思いました。山中薫さんキムチも、日本では日本人に合わせて味付けは甘くしてるんですけど、韓国の味付けは本当にピリっとして辛かったです。私は辛いものは平気なので、毎日ひとつは辛いものを食べていました。一週間の中で一番食べたのはかき氷です。メロンの皮を器にして、その中にかき氷が入ってるんですけど、ミルクと丸い玉みたいなメロンがきれいにトッピングされていて、日本とは違うなぁと感じました。韓国のかき氷はふわふわで口に入れたらすぐに溶けるんです。トッピングが豪華で、他にマンゴー、きなこ、黒ゴマなど種類が豊富でした。テジョンは、日本でいう大阪の心斎橋みたいな感じで、大きいショッピングモールとか建物がいっぱいありました。ウネンドンでは、有名なブランドの化粧品の店とかが通りにたくさん並んでいて、そこでけっこう買い物をしました。韓国では、おまけがついてきます。日本でもあると思うんですけど、韓国の化粧品屋さんで買うと、たくさんサンプルのおまけをもらえます。セールとかしてると、10枚入りのパックを買うとさらに10枚もらえたりします。韓国コスメは種類も多くて、デザインもこだわっていてすごく可愛かったです。

新しい発見や学びはありましたか。

――コミュニケーション力と語学力、異文化に対する理解が深まったと思います。食文化とかも違いますし、生活面でも違うなという部分が見えました。例えば、韓国では食べる時は左手を使いません。だから、左手でお茶碗を持たずにテーブルに置いたまま食べます。左手を使わないということが礼儀みたいです。あと、日本より下水道の管理とかが韓国はまだ低くて、トイレとかもトイレットペーパーは流さずにゴミ箱に捨てます。今は韓国でも流せるようになってきてるとは思うんですけど、そういう面で違うなと思いました。中学の時に韓国へ行った時に流せないということは知っていたので、今回それで戸惑うということはあまりありませんでした。不便なこともあったんですけど、そういう文化の違いを理解していかないといけないなと思いました。そのためにも、もっと韓国のことを勉強しなきゃなと思いました。

今回のプログラムに参加して、自分に何か変化はありましたか。

――外国人と交流する楽しさを学んだので、日本に帰ってからこれまで以上に四国学院大学にいる韓国の留学生と一緒に話すようになって、夏休みにはホットックという韓国のお菓子を一緒に作ったりして、留学生と交流する機会が増えました。それに、行く前よりもコミュニケーション力がついたなと思います。

今回の経験を通して、これからどんなことを学んでいきたいと思いましたか。

――将来、日韓の文化交流をして、今よりもっと仲を良くしていきたいと思っています。食文化、生活文化、言語にも興味があるので、1年間留学して、韓国の四季折々の風景や文化を体験して学びたいです。
憧れている仕事は、ツアーガイドです。中学校の時に韓国に行った時、ツアーに参加して、ガイドさんが韓国について色々教えてくれていて、その姿を見て物知りでかっこいいなと思って、自分も色々知ってそういうことをたくさんの人に伝えていきたいと思いました。そのためにも、これから日本と韓国の歴史とか、韓国についてもっと勉強したいです。

留学や海外での文化交流を考えている後輩へアドバイスやメッセージがあればお願いします。

山中薫さん――不安とかもあると思うんですけど、自分を成長させたいと思っているなら、是非留学とかにチャレンジしたらいいと思います。後悔したくなかったら留学するべきなんじゃないかな、と思います。私は留学したいという気持ちが高校の時からあったので応募したんですけど、自分を強くするというか本場に行って勉強することは大事だと思うので積極的に留学に向けて取り組んで欲しいと思います。

 

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*外国事情(韓国)
1978年にはじまり長い伝統を築きあげた、四国学院大学と韓国の姉妹校韓南大学校の共催で行われる日韓大学間交流プログラムです。具体的には、夏休みの1週間、韓南大学校を訪問し、韓日国際学生セミナ-に参加し、また韓国各地を訪ね研修を行いながら、両大学の友情を深め、日韓両国の友好親善交流を行います。日韓の国境を越え、新しい友人との出会いを楽しみ、韓国研修を希望する学生の積極的な参加を期待しています。4~7月に週一回のペ-スで準備会を行い、あいさつ韓国語、韓国事情の勉強や旅行に関する情報交換を行いながら、夏休みの訪韓に備えます。

『舞台と映像の面白さ』(演劇)

社会学部(演劇コース) 伊藤快成さん
期間:9月9日~9月19日
場所:男木島
活動内容:さぬき映画祭2017『Lemon&Letter』出演

参加しようと思ったきっかけは何ですか?

――メインヒロインの氏原さん(演劇コース3年生)が元々声をかけられていて、「他に出てくれそうな人いない?」と氏原さんが監督さんに言われて僕に声をかけてくれました。僕は映像や映画に興味があったので、出てみたいと思いました。映像作品に参加するのは今回が初めてです。

『Lemon&Letter』ではどういう役で出演しましたか。

伊藤快成くん
――監督さんがよく言ってたのは、『Lemon&Letter』は男木島と子どもたちの青春と成長の物語ということでした。主人公やヒロインがどんな悩みや不安を抱えて成長していくのか、子どもの頃からの8年間を描いています。そうして高校の進路を決める時、将来どういう道に進むのか、ということがメインになります。
初めての映像作品で、僕は主人公の友人中村裕也役として出演しました。僕の役は、こういう役で、とは言われてたんですけど途中で何回か変わって、最後にもまた変わるかもしれないと言われていてあまり定まってなかったです。とりあえず台詞だけは決まっていたのでこの台詞はどんな風に読んだらいいんだろうとパターンだけは考えて、本番やる時に「こういう風にしてください」と言われたものに一番近いパターンで演じられるようにしていました。それというのも、元々僕が演じた友人役の中村裕也は存在しなかったんです。僕が参加する、ということになって新しくシナリオに追加された役だったので、そのキャラクターを主人公のライバル役として置くのか、主人公の良き理解者として置くのか、どういう立ち位置に置くのかを監督と延々話し合っていました。僕の友人役は、主人公の高校のクラスメートとして、進路について視点を持っていく役割になりました。僕がどうしたいか、ということも聞いてくれて、全体的に監督さんもカメラさんもキャストの話をわりと反映してくれていました。

男木島での撮影はどうでしたか。

――僕は男木島に行ったことがなかったんですけど、行ったのがちょうど夏だったのでとても暑かったです。猫がいっぱいいたので、撮影中も猫が歩いていました。他の島には行ったことがあるので、島の感じが分からないっていうことはなかったんですけど、行ってみるとやっぱり男木島には男木島特有の個性があって、その日獲れたサザエを食べたりして、みんな山とか海に寄り添った自然に近い生活をしていました。実際に男木島に行って雰囲気を味わって、こういうものなのか、と僕の中のイメージとすり合わせできる感じが楽しかったです。伊藤快成くん
撮影期間中は、男木島の民宿にみんなで泊まっていました。ご飯は、どこかへ食べに行ったり、漁師のおじさんが獲ったタコを食べたりしてましたけど、ほとんどが自炊でした。男木島にはスーパーがなかったので、買い物が一番大変でした。船で高松まで行って、20人分の食材を持って帰らないといけなかったので、本当に大変でした。
香川の男木島が舞台の作品なので、どうしても喋るのは香川の方言になります。主人公を演じた俳優の品田さんは北海道出身なので、香川の方言が難しいということを言っていて、僕たちの方言を聞いてチェックしていました。方言のイントネーションの違いなどは役者をやる上でみんな通る道だと思うので、やっぱり難しいんだなと感じました。僕も愛媛県出身で、香川に来た時は「えらい」という言葉の意味がよく分かっていませんでした。友達に「今日のバイトえらかったよな」と言われて、「しんどい」という意味ではなく「偉い」だと思っていたので何を言っているんだろうと思ったことがあります。東京とかの大学に行くとみんな標準語で喋ろうとしますけど、四国学院大学だと友達や周りの人は方言のまま喋っていて、それが耳に残ってイメージしやすいので、有り難い環境だなと思いました。

映像と舞台の違いはどういうところで感じましたか。

――演劇コースで舞台をしていて、映像作品に参加して思ったのが、やっぱり同じ演技でも求められている演技の仕方が違うなと感じました。舞台はひとつの流れの中で気持ちも盛り上がっていくんですけど、映像は「アクション!」とカチンコを鳴らされたらすぐにパッとその役に切り替わらないといけません。それがなかなか新鮮で、慣れるまでに時間がかかりました。
撮影中は、とにかく噛まないように気をつけました。喋っていて、何を言っているのか分からないというのが一番映像作品としては問題があると思うので、できるだけ聞こえやすいようにとか、カメラの位置によってどういう風に映してほしいというのもあるので、その要望に沿った映り方ができるように、ということにも気をつけました。普段の舞台ではカメラはないので、そっちに意識がいってしまうこともありました。
四国学院大学では、僕ら学生がする舞台以外にもいっぱい舞台をしています。こんなに頻度が高くて学生が500円くらいで舞台を観る機会なんて、なかなかありません。色んな舞台を観ることで、知識や自分にないものを得られるし、自分で舞台をしてみて映像とは声の出し方も違うなという発見もありました。やっぱり映像だけじゃなくて舞台もしてみることで、その違いとかがよく分かってきて、違いが分かるからこそメリハリがつけられるようになりました。舞台の時はとにかくお客さんに届くように通る声を意識するんですけど、映像は小声で喋ってもマイクが拾ってくれるので、自分が出したい声の感じとか、やりたい演技を意識します。舞台のプロの方はそういう演技についても意識していると思うんですけど、まだ僕はそういう技術が身についていないので、映像で演技だけに集中できたのは有り難かったです。

新しい発見や学びはありましたか。

伊藤快成くん
――友人役ということもあり、品田誠さんとは、撮影の間ずっと一緒でした。初対面の人とは思えないくらい仲良くさせていただきました。旅行の話をしている時に、違う文化や方言、外国にしても、「新しいものに触れることで自分になかったことが見つけられる」という話を聞きました。他にも、オーディションが大変だったとか、自分で作品を創ったりしている方なので実際東京でやってみてどうだったかとか、CMにも出演されている人なのでCM撮る時はまた映画とは感じが違うとか、有り難い話をたくさん聞けました。
映像に興味があって、出てみたいとか、撮影の現場はどんな感じなんだろう、とか前はけっこう思っていました。実際に参加してみて、カチンコに触ってみたり、カメラで撮る時はどういうところを意識するんだろうとか、現場に触れてみて、生で得られる情報は自分のイメージとか聞く話とかと全然違っていて、百聞は一見にしかずだなと思いました。とにかく得られる新鮮なものが多かったです。地方映画ではあるんですけど、色々な現場で活躍しているカメラマンさんや照明さんが集まっているので、他の現場での話も聞くことができて、知識として知っていたものがリアリティを増したというのが一番大きいです。ハリウッドで撮影していたカメラマンさんがいて、ハリウッドでの話を聞けたことも面白かったです。

今回の『Lemon&Letter』出演を通して、自分自身で成長できたと思う部分はありますか。

――僕が演じた中村裕也は、けっこう僕の性格とは違う役だったんですけど、この役をやってみて、自分の性格とは違うけどこれもこれで僕の新たな一面なのかな、というのは発見でした。抜けてるというか、勘のいいキャラクターではなくて、「え、それ言っていいの?」というような台詞を言ったりするんですけど、逆に気付かないふりをしてこういう言い方をするのもアリなのかなと思いました。僕はわりとせっかちな方なんですけど、このキャラクターはのんびりしていて、のんびりのキャラ作りとかもしてたので、こういう考え方とかこういう暮らし方とかも悪くないなと思って、前よりものんびりできるようになったと思います。

演劇コースで学んでいることは今回の出演にどう活かされたと思いますか。

――やっぱり、演技の感じは違うんですけど、違う役をするとか、相手に合わせて会話を進めていくとか、そういうところは舞台と通じるものがあります。演劇コースで演技をちょっと学んでおいたから「ここではこういう演技なのかな?」と引き出しが増えたかなと思います。照明は映像の方でも使っていて、舞台の方で照明について勉強していたので、照明をお手伝いさせていただく時にその知識が役に立ちました。役をしていない時は、照明とか、レフ版とかを持って、できることは全部していました。

これからの将来に今回の経験をどう活かしていきたいですか。

――今回、映像作品に関われたことで、映像作品について全部分かった訳ではないんですけど、こういう風に撮るんだとか経験できたことが一番大きいです。脚本をやってみたり、カメラをやってみると、役者とは違う視点で作品を観ることができるので、演技者としての表現の幅も広がるとは思うんですけど、まだ半人前なのでまずは演技力を磨いていきたいと思います。
これから、2年生だけで作品を創ってみたいという話をしています。卒業するまでに外部での活動や映像作品にもできるだけ関われたらな、と思っています。

今後、外部での活動や映像作品への出演を考えている後輩へアドバイスやメッセージがあればお願いします。

伊藤快成くん――とりあえず、オーディションにしろ、声がかかっているにしろ、一回やってみたらいいと思います。やってみて損をすることはないと思います。映像だと普段自分がいるところとは別の場所なので、新鮮なことばっかりだと思います。演劇もそうですけど、なかなか人前で演技をするというのは最初抵抗があると思うんですけど、その抵抗がありつつ自分の出したい役を出した時の爽快感があるから役者をやっているという人は多いと思います。映像にしろ、舞台にしろ、楽しいというだけで続けている人はなかなかいないと思います。それこそ稽古が大変だったり、自分が求められている演技ができなかったりして、辛いと思うこともけっこうあるんですけど、舞台とかで人前やって拍手とかを浴びてそういう辛さとかが全部チャラになって認められる瞬間があって、やっぱりその瞬間に取り付かれてやってるんじゃないかなと思います。辛さとか楽しさとか全部含めて、演劇、映像は面白いというところまで見てもらえたら、もっと演じることに興味をもってもらえるんじゃないかなと思います。

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さぬき映画祭2017
*映画『Lemon&Letter』Facebookページ
<あらすじ>
男木島出身のカメラマンを父に持つ主人公の(海斗・少年)~病気を患う母の希望もあり、祖父が漁師をする島に家族3人で帰ってくる~海斗少年が、小学5年の夏、東京から島にある親子が移住してくる。海斗と同じ学年の女の子(夕)~少年・少女の成長とともに繰り広げられる。島で暮らす家族と、海斗と夕の初恋成長物語を描いた映画作品。

本学の非常勤講師梅木佳子さんが企画・脚本・監督を、演劇コース3年氏原恭子さん、演劇コース2年伊藤快成くんが出演しています。

『出会いとつながり』(演劇)

社会学部(演劇コース)2016年度卒業 田中良季さん
期間:7月~10月
場所:栗林公園 商工奨励館
活動内容:瀬戸内国際芸術祭2016 指輪ホテル「讃岐の晩餐会」出演

参加しようと思ったきっかけは何ですか。

――大学1年生の時、非常勤講師のカミイケタクヤさんに「美術を手伝ってくれない?」と声をかけられて、瀬戸内国際芸術祭2013の直島での指輪ホテルの作品に一ヶ月間お手伝いとして参加しました。木を切ったり、海を泳いで碇を下ろしたり、色々と手伝いをさせてもらいました。海が舞台だったんですけど、海の上に電話BOXを置いたり、船が来たりして、すごい技術だなぁと思って、自分の中ですごく新しかったです。それがすごく面白くて、指輪ホテルの世界観も不思議でした。今回、指輪ホテルが出演者を募集していると聞いて、これも何かの縁だろうなと思って、3年越しに今度は役者として参加したいなと思いました。

「讃岐の晩餐会」での役は何でしたか。

――僕は旅人の役で、僕の旅人視点から言うと、讃岐の晩餐会はどこにあるんだろうということから始まって、山の向こうから来る人間に化けている一族の行列と出会います。そして、讃岐の晩餐会に連れて行ってもらうことになって、ついて行くんですけど、八咫烏のお父さんが山からのお告げで今日は神様が交代する日で次の神様は自分の奥さんだと知って、ハイエナのお母さんは次の神として山にいかなければならなくなります。一族みんなお母さんについていきたがるんですけど、山について行ってはいけないので、お父さんに頼まれて旅人が一緒に山へ行き、旅をして、旅人は最後に讃岐の晩餐会へ戻ってきてご飯を食べる、という流れで物語は終わり、お客さんをお食事へと案内します。旅を終えた人が食べに来るのが讃岐の晩餐、という感じです。
旅人を演じる時に、自分の中のキャラクターというか、旅人の役というか、はっきりさせる部分ははっきりさせておこうと思っていました。でも、話が曖昧な部分は、各々の解釈の仕方もあるので、曖昧なままで演じました。旅人はおっちょこちょいで、活発であったり、お調子者であったり、作中では「ひょうげな」という表現が使われていました。僕自身、お調子者なところがありますけど、やっぱりちょっとコミカルに、オーバーにアクションしたりしていました。

「讃岐の晩餐会」に出演してみてどうでしたか。

指輪ホテル「讃岐の晩餐会」
――前回参加した時もなんですけど、やっぱり野外公演は天候に左右されます。野外は声が反響して響かないので、できるだけ大きく喋って全員に聞こえるように発声にはけっこう気をつけました。季節の変わり目だったり、気温だったりで、栗林公園での感じ方が全然違っていました。同じ作品ではあるんですけど、山から煙玉で煙を出して、それをお客さんと一緒に発見して「見つけた!」というシーンでは、その煙が見えるか見えないかで台詞が変わるので、毎回緊張しました。それに、毎回お客さんは当然変わるので移動の時も、お客さんの流れ方が違っていました。人の関心の向き方だと思うんですけど、真っ直ぐ来る人は演者の方たちに目がいって案内されていて、バラバラと歩く人たちは栗林公園の自然とかそういうものに目を向けて歩いていたのかなと思います。演技としては変わりないんですけど、お客さんに左右されるというか、お客さんに同調するというか、お客さんと作り上げるものが毎回違いました。
7月から10月の公演期間で、10月に久しぶりに同じ「讃岐の晩餐会」の舞台に立った時は、戻ってこられた、という嬉しい気持ちがありました。旅人の役は山にハイエナの奥さんと一緒に行くんですけど、色んなところを旅して、最後に「また讃岐の晩餐会に食べに行く」というような台詞があって、僕自身「讃岐の晩餐会」に帰ってきた時は、旅人のように他の舞台に参加したことで色んなものを見て、そしてまた「讃岐の晩餐会」に帰ってきたので、役の気持ちがよく分かりました。

新しい発見や学びはありましたか。

――野外で、自然の中でやっていると山がどっしり構えていて自分が未熟者に思えてきたり、夏は暑いし秋になると風は冷たいしと、こんなにもろに環境に影響を受ける舞台は初めてで、こういう風になるんだ、というのは発見でした。夏に咲いていた花が秋には枯れていたり、陽射しの強い夏から秋の物悲しい雰囲気に変わっていったりと季節の変化も感じました。最後に歌う歌が秋の季節に合ってしんみり聞こえるようになってきて、同じ歌でも季節が変われば感じ方が違うんだなと思いました。
また、プロでやっている方の演技の仕方には人それぞれ差があるんですけど、差があって当たり前で、差があっていいんだなと感じました。声が通っている人にはどうやっているのか聞いたり、ダンサーの方とかにはどういう経緯でダンサーになったのかとか、プロの方と出会えて、そういう話ができたことは自分にとって大きな学びでした。やっていることは東京でも大阪でも変わらなくて、地方で活動している方たちの力をすごく感じました。だから、どこで続けてもずっと活動していけるんだなと思いました。
僕自身については、この空間だったらどれくらいの声の大きさで話せばいいか、どういう風に声を出せば後ろのお客さんまで届くのか、といったことを前よりも考えるようになりました。どういう小さい声を出しても、まだすべてのお客さんまで届かせる技術が自分にはない、ということも分かりました。

今回の公演での経験をこれからの将来にどう活かしていきたいですか。

――普段、室内でやる公演は風とかを感じません。今回、野外公演で実際に風を感じる中で演じたことで、室内公演で風を感じる台詞とか、音を感じる台詞とかを演じやすくなりました。車の音とか、クラクションの音とかが公演中に鳴っていたので、違う突発的な音とかにパッと向く演技にも使えるかなと思います。外でやることによって情報量が多かったので、様々な状況をすごく想像しやすくなりました。
それに、大学外の公演に参加することによって、新しいつながりが広がっていくのは嬉しかったです。

演劇コースで学んでいることはどう活かされていると思いますか。

――役者はその公演の舞台の中で、自分がどういう気持ちでその瞬間を歩いていたりお客さんを呼んでいるのかとか、ひとつの出来事をどう見ているのかとか、状況を理解していきます。普段の会話だったら状況理解はしないし台本も存在しません。それをどうやって自分の中で処理していくのか、こういう状況だからこういう感じかな、ということを台本をもらった時に探れるようになりました。こういうことは高校を卒業して、大学に入って1年生の時とかはなんとなくやっていただけだったんですけど、それをもう少し自分の経験に近づけることができたと思います。「でも」とか「だけど」とか、こういう言葉って気持ちが切り替わってるんだろうなとか、「あっ!」とか気付く時もどういう発見の仕方なのかとか、そういう表現を自分の中の経験から探り出していけるようになりました。これは、演劇コースで色んな公演に立つ中で、先輩とかプロの方に聞いたり、演劇WSなどを通してためになったことだと思います。演劇WSでは、「あぁそういうことか」と思うこともあったり、「どういうことなんだろう」と疑問に感じたり、単純に「面白い」と思ったり、「自分だめだな」と反省したりして、様々なことを学んでいきました。やることを言われてやるんじゃなくて、やっぱりやっているうちに自分はこれをやっているけどこれをやっている自分に今何が起こっているんだろう、ということを考えたり、やってる最中やこうしたらどうなんだろう、と演劇WSをただ受けるだけじゃなくて自分で発見していったり、自分の考えをプラスしていくことがいいんだなと思いました。

大学外の公演に参加したいと思っている後輩へアドバイスなどがあればお願いします。

田中良季くん
――できるなら1年生とか2年生のうちからオーディションとか受けた方がいいんだろうなと思います。1年目はまだ未熟過ぎるとは思うんですけど、挑戦はして欲しいです。四国学院大学の演劇コースがどういうものか分かってくると思うので、そこで学んで、どんどんオーディションを受けて欲しいと思います。演劇コースで学んでいることや作業していることは、実際に現場で使えるものばかりだと思います。学んだことや自分が発見だと思ったことは紙に書くことも大切です。
外部の公演は、プロの方や地域でやっているアマチュアの方とか、良い経験を持っている方ばかりなので、練習方法とかを自分から質問してみてください。聞いていくだけでもつながりになって、それがまた違うつながりになることもあると思います。実際、僕も演劇コースや今回の公演のつながりで来年の4月、東京で舞台に立たせていただけることになりました。
是非、つながりを作ってください!

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瀬戸内国際芸術祭2016「讃岐の晩餐会」
特別名勝栗林公園で、指輪ホテルによるパフォーマンス鑑賞と、県産食材を使った食事を楽しむ、芸術祭の旅の締めくくりにふさわしい贅沢なツアーイベント。

物語は、讃岐の晩餐会を探す旅人が人に化けたとある一族の行列と出会うことから始まる。一族の当主は、山からのお告げで自分の妻が次の山の神になることを知り、ついていけない自分たちの代わりに旅人に山へついて行ってほしいと言う。そして、旅人は日本中、世界中を旅する。

指輪ホテル
指輪ホテルは、羊屋白玉が、劇作と演出、ときどき俳優をつとめる「作品の連続体」である。