『科学を楽しく学ぶこと』(マグノリア・カフェ)

文学部 学校教育メジャー 池田 良さん
高松東高等学校出身。

「自然科学に対する興味・関心はどの様に生ずるか?あるいは失われるか?」
「身近なものを科学の目で見る一般的な方法とは何か?」
といった自然科学に関する“問い”を追求する、マグノリア・カフェ「科学の目でものを見る」。
元々理科が好きで、教員を目指す上でも活用できると考え、マグノリア・カフェ「科学の目でものを見る」に入った池田さん。
マグノリア・カフェ「科学の目でものを見る」での探究活動で、どのような気づきを得たのでしょうか。

マグノリア・カフェ「科学の目でものを見る」ではどんなことをしていますか。


――植物やホタルの観察、天体観測、ピタゴラスイッチの作製など、主に自然科学に関する探究活動をしています。活動の際は、先生が自然科学的視点で資料やパンフレットなどを作成してくれるので、とても分かりやすいです。
野外での植物観察では、学内の4号館・5号館裏、喫煙所付近、図書館裏などに生えているスイバの雄と雌を調べる、ということをしました。雄と雌の数を調べて、スイバの雄雌や生態の環境の違いを調査したり、実際にルーペを使って観察しました。
ピタゴラについては10月中旬に実施される文化祭までに作製したいという話にはなっているのですが、今はまだ各自が構想を練っているところで、8月頃から試作する予定です。ピタゴラは簡単そうに見えてすごく難しいなと痛感しています。実際に組み立てて動くのか?ということが分からないので、自身で試行錯誤を重ねたり、先生にアドバイスをもらいながら形にしていきたいなと思います。
また今後、まんのう町にある天文台に星の観察に行こうという話も出ているので、楽しみです。

活動を通して、新しい発見や気づきはありましたか。

――小さい頃にも植物の観察をしたり、ピタゴラをテレビで見たりしていました。でもやっぱり同じことをしていても、年齢を重ねて、知識も入ってくることによって、違う見方ができるようになり、面白さは増しているように感じます。例えば、桜の見分け方とかって、何となく分かっているけど、実際どう見分けるのかは分からなかったんですよね。でも、先生が「桜の枝は全部横縞になっているから横縞桜で覚えたらいよ」とか、桜の花弁の枚数などについてもマグノリア・カフェの活動の中で教えてくれたので、よりはっきりと見分けられるようになりました。それに、今までは単なる雑草や木だと思っていたものが、実は意味があってそこに置かれているのだということもこの活動で知りました。何のためにそこに咲いていて、どういう意図で整備されているのか、という理由も教えてもらえたので、ただ植物観察するだけでなく、植物の位置や存在そのものに意味があるということを知ることができたので面白かったです。例えば、学内の正門付近に大きな木が横並びに生えているのは、正面から写真を撮る時に見栄えが良いようにしているからだそうです。学内の自動販売機売り場の近くに生えている草も、雑草だと思っていたんですが、実はあの草が太陽の光を遮ることによって雑草対策になっていた、ということを知って驚きました。あとは、目隠しのために壁の塀を植物にしている家などには、冬場になって葉が落ちてスケスケにならないように一年中葉を咲かせる常緑樹を使っているとか。学内を探索しながらそういったことを教えてくれるので、新しいことを知れたり、新たな発見があり、楽しかったです。

マグノリア・カフェ「科学の目でものを見る」の問いに対して、自分なりにどう考えていますか。


――身近なものを科学の目でみるとはどういうことなのかを考えた時、ピタゴラなどは特にそれが当てはまるんじゃないかなと思います。小さい頃に見るピタゴラスイッチって、ただなんかすごいなとか、面白いなという目だけで見ると思うんですけど、実際に科学を学んだ大人が見てみると、この装置の裏はこういう風な造りになっているのかなとか、こういう繋がりがあって一つの装置ができているのかなとか、どういう原理を利用して動いているのかといった視点で見ることができると思います。そういう機械の内面や仕組みまで見ることができるかどうかが、“科学の目で見る”ということではないかなと考えています。ただ玉が装置の上を転がっていくのをすごいなぁと思って見るのではなく、どうやって再現性を出して同じようにつくれるのか、ということを考えるのが科学ではないでしょうか。計算式や物理の法則などは、科学への苦手意識を持つポイントだと思うんですけど、ピタゴラはそれを楽しく学んでいく方法のひとつなのかなと思います。僕自身、物理学は苦手なんですけど、実際にピタゴラを作りながら分からないところを教えてもらうと、「あぁこういうことか」と体験しながら学べるので楽しいです。

活動を通して、科学に対する意識に変化はありましたか。

――植物をみんなで調べた時に、何故そこにあるのか、ということを学んだりしたので、景観や風景一つとっても何か意味があるのかなとか、道端に生えている草木にも意味があるのかなとか、機械を見てもどういう造りになっているのかなと物事の本質を考えるようになりました。科学は身近にあるんだ、ということを実感しているところです。

マグノリア・カフェ「科学の目でものを見る」に入ってよかったと思うことを教えてください。

――教育実習に行った時、実習先の小学校にちょうど桜の木があったので、早速桜の見分け方を教えたんです。そうすると、小学生たちがみんな「すごーい!」と喜んでくれて、僕も嬉しかったです。小学生は校内を探検するのが好きなので、校内を探検しながら植物がそこにある意味などを授業と結びつけて教えてあげたら、すごく楽しく授業ができるんじゃないかなと感じた瞬間でした。このマグノリア・カフェで学んだことがちゃんと身について実践できたので、入っていてよかったなと思います。
これからもマグノリア・カフェでの活動でいろんな知識や発見をしていけば、教職の現場でも使えるはずなので、どんどん身に付けていきたいですね。

マグノリア・カフェ「科学の目でものを見る」での経験を将来にどう活かしていきたいですか。

――教職では、理科の授業でマグノリア・カフェで学んだことを活かしていきたいです。今回制作するピタゴラの動画を授業で流すことも面白いと思うし、植物や天体の知識なども授業の中で児童に説明することができるというのは、自分にとっても大きな力や財産になりました。自分が父親になった時にも子どもに教えてあげたら楽しいなと思いますし、将来、教職だけじゃなくて、いろんな場面で使っていきたいです。

マグノリア・カフェ「科学の目でものを見る」に興味がある方へ

――科学の専門家・研究者が近くにいて、実際に体験して教えてもらいながら理科や科学を学ぶのは、小中の理科とは違って、自分の知りたいことを奥深くまで追求できる良い環境ではないでしょうか。理科が好きで入るのもいいし、ピタゴラが面白そうというだけでもいいと思うし、楽しみ方は色々あります。理科に興味があるなしに関わらず、誰でも入れる敷居の低いマグノリア・カフェだと思います。


◆マグノリア・カフェとは
正規のカリキュラムを補強しながら行う、自主講座、自主セミナー、自主ワークショップ等の課外活動です。教員と学生が会食をし、交流を行いながら学んでいきます。