『一人ではなく、みんなで高め合う文芸活動を』(シコガク文芸部)


文学部 人文学科 文学メジャー
熊本 民葉さん
就実高等学校出身。

文芸部活動を行っている「シコガク文芸部」。
「次世代を担う作家」を誕生させるべく、「本の虫」を増やすべく活動を続けています。
「シコガク文芸部」で編集長を務めている熊本さんに、活動内容や魅力について話を聞いてみました。

四国学院大学に入学を決めた経緯を教えてください。

――オープンキャンパスに来た時、丹羽先生による「日本文学演習」の模擬授業を受けました。杜子春を取り上げていて、とても面白かったのでいいなと思い、受験することを決めました。その関係で、入学後のメジャー選択では文学メジャーを選びました。

「シコガク文芸部」ではどんなことをしていますか。

――一番大きな活動は、大学祭に向けて部誌を作ることです。文芸部の中に編集部もあって、私は2020年から編集長をしています。目次などの部誌の構成を考えて、編集部のみんなで作品の校正などもしています。一人ひとり、自分が納得できる作品ができていくのを見ていると嬉しいなと思います。
その他は、みんなで小説や書評を書いて意見交換会をしたり、ビブリオバトルをしたりしています。私自身、中高でずっと小説を書いてはいたのですが、友達にみせたことしかなくて、文芸部に入って初めて先生のちゃんとした指導を受けたり、同じように書いている人の意見をもらえるようになりました。「シコガク文芸部」は約13人のメンバーがいて、みんなジャンルもバラバラなので、とても面白いです。
意見交換会では、事前に先生に添削をしてもらった小説をみんなに読んでもらって、当日参加者から順番に意見をもらう流れになります。みんなが書いている人なので、時には厳しい意見をもらうこともありますが、自分も書いているからこそ適当なことは言えないなと思っています。アドバイスできるよう一人ひとりちゃんと考えて意見を言うようにしているので、とても勉強になります。創作に関する授業もあるのですが、授業よりも細かく意見や指導をもらえるのも大きな魅力だと思います。
ビブリオバトルは、みんなが好きな本を持ち寄って、あらすじや自分が何故これを薦めるのかを語り、最終的に一番面白い本を決めます。みんながどんな気持ちで本を読んでいるのか、どんな思い出を持っているのか、という話を聞いて、文章で価値観や考え方が変わることって本当にあるんだなぁということが知れて面白いです。普段自分が読まないジャンルの本も紹介されるので幅が広がります。実際に紹介された時に聞いていた感想と自分の感想が違ったりもするので、自分でも今まで考えなかったことを考えるようになったかなと思います。

「シコガク文芸部」で活動してよかったと思うのはどんな時ですか。

――最初の部誌ができた時、シコガク文芸部で活動していてよかったと強く思いました。自分が書いたものが本当に本になるんだ、ということに感動しました。今まではパソコンで書いていたものが、人からお金をもらう商品として存在する、ということがすごく嬉しかったです。文芸部で編集を担当する面々で、部誌の目次決めや作品の校正などを行っています。去年から私は編集長をしています。部誌の構成は、だいたい、丹羽先生のエッセイ、小説、書評…のような形で並べるのですが、小説の場合はテーマが似ているものをばらけさせたり、まとめてみたり、年度によって違ったりしていますね。編集作業も楽しいし、勉強になります。それに、友達から感想をもらえる機会がすごく増えました。やっぱり感想をもらえるのは嬉しいです。また、自分の作品がどんどん好きになれるようになってきました。中学生の頃の作品は恥ずかしくて読み返せなかったりするんですけど、今は大学一年生の時に書いた作品を読み返して、直したりすることもあります。シコガク文芸部に入って作品も良くなって、成長できているのではないかと思います。

文学メジャーでの学びと「シコガク文芸部」の活動が関連することはありますか。

――文学メジャーの授業では、読み方であるとか、心理学的なものとか、作者の過去とか、いろんな視点から作品をみることができます。先生によって作品の見方が違ったり、好みも違うので、面白いです。授業の中で先生の意見を聞いていると、作品を書くのと読むのとで視点が本当に違うんだということにハッとさせられます。小説を書く「創作表現法」の授業では、写真をみて物語を創ったり、自分の好きな音楽で小説を書いてみたり、ということをしています。文芸部ではない人が書く小説を読むことができて、面白いなと思います。

これからの目標を教えてください。

――みんなでもっとレベルを高め合って、クオリティの高い部誌を作りたいです。個々人の小説などの作品をコンテストなどに応募してみるなど、一人ひとりの活躍もできるといいなと思っています。私自身も、文芸誌の賞に応募して、佳作をとることができました。これからもチャレンジしていきたいと思います!

「シコガク文芸部」に興味がある方へメッセージをお願いします。

――自分で書いたものを自分だけで読むのと、人に読んでもらうのでは意味が違ってくると思います。今まで書いたことがある人やこれから文章を書きたいと思っている人は、ぜひ積極的に来ていただけると嬉しいです。逆に書かないけれど本が好き、という人もビブリオバトルなどで好きな本の紹介ができます。みんな本が好きなので、楽しく活動できると思います。