2019 年度 大学における文化芸術推進事業

地域の課題に向き合う社会包摂型劇場を創り、運営していくためのアートマネジメント人材育成プログラム
大学と連携する丸亀市の新市民会館「(仮称)みんなの劇場」開館準備プロジェクト2019

「課題リサーチ・プロジェクト」では、小学校・保育所などの教育現場や福祉施設にファシリテーターと丸亀市文化課職員が赴き、課題やニーズを丁寧にヒアリングしました。また国内外での先進事例を調査することで、地域の課題の把握・それに対する対応について学ぶことができ、新市民会館のあり方への参考としました。活動報告はこちら。
「アウトリーチ・プロジェクト」では、社会包摂型劇場の開館に向けて市民のアートへの理解を深めるとともに、アートを介したつながりや気付きを生み、自己承認欲求を満たすきっかけ作りを目的に、先鋭的な演劇・ダンスのワークショップを教育現場や福祉施設で実施しました。「課題リサーチ・プロジェクト」で掘り起こした市民の課題・ニーズを解決するためのアウトリーチ事業の重要性を体感することができました。活動報告はこちら。
「シアター・プロジェクト」では、青森を拠点にするプロの劇団を招聘し、公演運営に丸亀市文化課職員・受講生が参画しました。上演に関する制作実務のほか、公演に付随し演劇ワークショップ、アートボランティアの募集を行うことで舞台芸術を観る人・やる人の育成に焦点を当て活動しました。活動報告はこちら。
「評価・プロジェクト」では、上記プロジェクトでの活動全体を振り返るとともに、公演やアウトリーチ事業の社会的価値を可視化し、説明責任を果たせる能力を身につけました。活動報告はこちら。

◎共催団体からのお声(丸亀市産業文化部文化課)
新市民会館開館に向け、行政と大学という異なる分野がお互いの強みを活かしつつ、地域住
民の福祉向上のために協働すべきビジョンを共有できました。地域の課題解決に向けたアプ
ローチや人材育成について相乗効果が得られたと感じています。 また、大学生と地域が関わ
ることによる効果は大きいと実感しました。大学には様々な研究目的を持った方がいるので、
今後は幅広い分野で協働できる方向性を模索していきたいと思っております。

 

課題リサーチ・プロジェクト活動報告(2019 年度 大学における文化芸術推進事業)

◆海外劇場の先進事例調査
イギリス・ドイツにおいて先進的な取組みを行っている中規模劇場(イギリス劇場1 ヶ所、ドイツ劇場3 ヶ所)の視察、対面インタビュー調査を実施しました。

対象:本学教員、丸亀市産業文化部文化課職員(参加者4 名)
開催日:2019 年9 月19 日・20 日・23 日・25 日・27 日

Everyman & Playhouse Theatres | イギリスリバプール
Everyman & Playhouse Theatres はCivic Engagement(市民とのかかわり)をかかげて、作品を創るだけでなく、社会とかかわることに誇りをもち、様々な弱者支援のプログラムを実施しています。劇場オペレーションや資金集めの他、地域の小学校と連携して演劇ワークショップを開発・実施する「ラーニングパートナーシップ」や、俳優・舞台スタッフ・プロデューサーを目指す若者を対象にしたYoung Everyman Playhouse(YEP)の成功事例ついてもお聞きしました。これらの先鋭的な取り組みは、社会的に大きなインパクトを与えており、新市民会館の企画・運営に向けて大きな収穫となりました。
イギリスリバプール
Tanzhaus NRW | ドイツデュッセルドルフ
劇場やスタジオ見学のあと、運営や助成金の仕組み、講座内容など話は多岐にわたり、劇場だけでなく、ヨーロッパやドイツのダンス界の現状、環境問題などの話にも言及しました。劇場やダンスが社会的なかかわりを持つことの意義を実感することができました。
ドイツデュッセルドルフ

Das Theater Erlangen | ドイツエアランゲン
人口11 万人と丸亀市と同規模のエアランゲンで年間に子ども向けも含め6 本の新作を創作し、さらに再演や客演で年間プログラムを組むその充実ぶりに非常に驚きました。学校公演や子ども向けの演劇学校も実施、社会福祉施設と連携し、移民問題や貧困問題にも精力的に取り組む姿勢に劇場運営の理想を見出しました。
ドイツエアランゲン

Theatrehaus Jena | ドイツ イエナ
予算が少ないながらも専属の俳優をかかえ、叩き場や衣装部屋、小道具部屋など充実しており、また、近隣の若者層に愛されている劇場でした。丸亀市と同規模の市でありながら、ここまで充実した取り組みができていることに関心。同じ市にある国民劇場とは、取り組み・客層を棲み分けているのも興味深く、参考になりました。
ドイツ イエナ

◆国内の先進事例調査
特定非営利活動法人スローレーベルの活動内容をヒアリングしました。

講師:多田恵子(特定非営利活動法人スローレーベル)
対象:丸亀市産業文化部文化課職員他(参加者5 名)
開催日:2019 年12 月16 日(場所:丸亀市産業文化部文化課会議室)
テーマ:地域課題に対するアートを取り入れたアプローチについて

スローレーベルは、国内外で活躍するアーティストとともに地域コミュニティーが抱える課題を発掘し、様々な分野の専門家や、市民・企業・行政を巻き込み、マイノリティの視点から社会課題を解 決に導く取り組みをしている団体です。
まず、様々な理由で社会に出ることが難しいと感じている若者や、障がいのある人たちが、どのような悩みや課題を抱えているのか、そして彼らがアート活動に参加するためには何が必要か、どのように環境を整えればよいかについてお聞きしました。
スローレーベル
また、サーカス・アートを、教育やリハビリテーションに活かすことのできるプログラム「ソーシャル サーカス」の取り組みについてお聞きしました。普段、出会う機会が少ない障がいのある人・ない人 が、気軽にソーシャルサーカスに参加してもらい、アートを通じて互いの特徴を理解し、補いながら活動し、支え合い共創することで、地域課題を解決に導くということを学びました。障がいのある当事者・支援する側の負担を軽減するために福祉施設等と連携することの重要性についても話し合い、地域課題の解決に向けたワークショップなどを今後、開発・実施することをイメージ化することができ、有意義な時間となりました。

 

アウトリーチ・プロジェクト活動報告(2019 年度 大学における文化芸術推進事業)

◆演劇ワークショップ ~アンチ大魔王とことばバトル!~
講師:わたなべなおこ(四国学院大学非常勤講師・特定非営利活動法人PAVLIC)
対象:丸亀市立城西小学校5・6 年生(参加者6 クラス計172 名)
開催日:2019 年9 月18・19 日(場所:丸亀市立城西小学校)

◎ワークショップ内容
「何もかもが嫌いだというアンチ大魔王」を俳優の河野悟氏が演じ、児童たちが大魔王に向かって、自分たちの好きなものの魅力や好きな想いを伝えることで大魔王に自分たちの好きなものを好きになってもらいます。
チーム(5~6 人)に分かれ、各チームに「好きな学校行事」「好きな給食」などのお題が出され、チーム全員が共通する好きなものを話し合い、ひとつに絞りこみます。
一人一人が好きな理由を考え、チーム内で共有。自分とほかの人の理由の差異を知り、好きなものの魅力を皆で整理し数枚の「なぜならカード」(好きな理由を書いたカード)を作り、大魔王をどう説得するか作戦を練ります。
実際に大魔王と「なぜならカード」を使い対戦。どの順番で魅力を伝えるか、どういう言い方をすればことばが届くのか、試行錯誤しながらチャレンジします。
アンチ大魔王とことばバトル
◎参加児童の声
・普段話さない人とも話すことができて楽しかったです。
・自分と意見が違う人や自信のない人には、「一緒に頑張ろう」と声をかけて自分の心も相手の心もポカポカになって良い世の中にしたいです。
・世の中には自分と気が合わない人がいるけど、その人たちともしっかり向き合って、無視などはしたらだめだよ、というメッセージを貰いました。

◎ワークショップ実施の効果
普段、興味関心が似ている同士が集まって話をすることが多い児童たち。自分と他者との差異に気づき、たとえ同じものが好きでもその理由にも違いがある、自分と異なる他者を認め、受け入れるきっかけとなりました。


◆クリエイティブ・ダンスを用いた学校ワークショップ ~いのくまさんを踊ろう!~

講師:阪本麻郁(四国学院大学准教授)
対象:丸亀市立飯野小学校2 年生(参加者2 クラス計50 名)、丸亀市立城西小学校3 年生(参加者3 クラス計98 名)
開催日:2019 年10 月4 日(場所:丸亀市立飯野小学校)、10 月7・11・18 日(場所:丸亀市立城西小学校)

◎ワークショップ内容
色や形を観察し、それを動きに展開していく身体表現を体験します。その過程で、多くの可能性や多様性に気づき、想像力や創造力を育みます。また、自由な表現が受け入れられる場の中で他者と作業をすることで、自己肯定感を高め、相手を 尊重する心を育んでいきます。また、体を動かすこと、踊ることの楽しさを味わうことで、心身の健康も促進します。
「アイスブレイク」………輪になり自己紹介や身体を使った簡単なゲームで初めて会う人や場 所に馴染んでもらいます。
「ストレッチ・ウォームアッップ」………けがを防ぎ、思考(自己批判、他者批判)よりも先に動き出せる身体を作ります。

「インプロビゼーション」……… 猪熊弦一郎の作品「猫と住む人」「創造の街」を観察し、創造力を刺激します。

「コンポジション」………作品で気になる絵を選び、個々が気になる線や形を動きにしたものを、クラス全体でつなげることで動きのシークエンスを作り発表します。また、ペアになり二つの動きを協力しながら一つのシークエンスに作り上げ、クラスメイトの前で発表します。
「クールダウン」………輪になり、興奮を鎮めるとともにワークショップを全員で振り返ります。

◎参加児童の声
・「答えはないんだよ。」と阪本先生が言っていたので、自由に、楽しく、素晴らしいと思えるような踊りをしました。
・はじめて友達と協力して、「楽しい!」と思いました。みんなと協力できて心に残る1 日になりました。
・今日やってみて、友達が増えたし、楽しかったです。

◎担任の先生の声
・普段1 人で表現することを渋る児童が、積極的に笑顔で表現する姿が見られ、感動しました。「楽しかった」、「またしたいわ」と自然に友達と話しをしていて、どの子も達成感に満ちた表情をしていました。私自身も、交流のさせ方など、表現の授業で今後使っていきたいことが見つかり、大変勉強になりました。
・絵を体で表現するという、今までしたことのない活動を子どもたちがしていて、新しい物の見方で様々な発想ができていました。自分の知らなかった自分、友達とつながることの楽しさを味わうことのできたワークショップだったと思いました。

◎ワークショップ実施の効果
自身の身体に集中し、一人で考え、一人で動く時間と、ペアになりお互いの意見を一緒にまとめながら共同作業する時間を効果的にとることで、児童の集中力、異なる価値観を認識する力を促すことができました。普段の授業では自ら発言しない児童も、周りの目を気にせず身体表現をできており、担任の先生からは、児童の新たな一面をみることができ、ワークショップで使った手法を授業に取り入れたいという意見をもらえました。
※社会的インパクト評価レポートはこちら


◆演じて看る!? 認知症介護のスキルアップ講座

講師:菅原直樹(四国学院大学非常勤講師・「老いと演劇」OiBokkeShi 主宰)
対象:認知症介護に携わっている方、興味のある方などの一般市民(参加者47 名)
開催日:2019 年9 月10 日(場所:丸亀市飯山南コミュニティセンター、丸亀市生涯学習センター)

◎ワークショップ内容
認知症になると、物忘れや勘違いが増え、時には失敗をしてしまいます。言動を正すのではなく、受け入れることで、介護する人も、される人も今この瞬間を楽しむことができるようになります。
「将軍ゲーム」………将軍役のリーダーの言うとおりに、自分の身体の部位を指す遊びをします。思い通りにできても、できなくても共に楽しむという遊びの価値観を、介護の現場に持ち込む意義を共有します。
「イエス・アンドゲーム」……… 介護者役と認知症の人役に分かれて簡単な演劇を行います。認知症の人の突拍子もない願望に、介護者が話を合わせて「受け入れる」パターンと、否定し「正そうとする」パターンを演じ、2 つの違いについて考えます。

◎参加者の声
・悪いところばかりに目が行きがちだが、物事を忘れても「今を楽しむ」ということを大事にするべきだということに気づけました。
・認知症に関わらず、子どもや周りの人との接し方にも通じるものであり、誰に対しても相手の言動を受け入れることを意識したいです。
・これから自分も認知症になるかもしれない。家族にも知って欲しいし、もっと広がると良いと思いました。

◎ワークショップ実施の効果
介護者など周りの人がどのように関わるかが、認知症の人の感情を大きく左右することを学び、認知症への理解が深まり、楽しく介護するヒントが得られます。またそれにより、介護者、被介護者ともに不安やイライラが解消され、日々の満足度や幸福度が増していきます。また、普段何気なくしている「~するふり」をしてコミュニケーションをとることも「演技」であり、「演劇」をより身近に感じることができます。
※社会的インパクト評価レポートはこちら


◆即興演劇を用いたコミュニケーションワークショップ

講師:仙石桂子(四国学院大学准教授)
対象:丸亀少女の家職員、丸亀市産業文化部文化課職員(参加者7 名)
開催日:2019 年12 月25 日(場所:丸亀少女の家)

◎ワークショップ内容
即興演劇は自分一人では成立せず、相手の話しをきちんと聞き、気持ちや想いを理解し尊重しながら自分の想いを相手に分かりやすく伝えていかなければなりません。即興演劇の手法を用いて、コミュニケーション能力の向上を目指します。また即興演劇においては正解も間違いもなく、全員で一つの作品を作っていくので、安心して自分を表現することができます。
「他己紹介」………ペアになりお互い自己紹介をし合います。相手に対して収集した情報をまとめ、全員の前で相手について紹介します。
「二つの点」……… 二つのチームに分かれ、チームごとにまず目を書いて、一筆ずつ加えていき顔の絵を仕上げていきます。チームの人数分の顔の中から一枚選び、その顔を主人公に据え、ストーリーの設定に基づき、一つのお話を完成させ発表します。

◎参加者の声
・自分の考えだけではなく、他人の気持ちや意思を汲み取りながら一つの作品を作り上げていく過程は、正にコミュニケーションそのものだなと思いました。
・自分一人では絶対にできなかっただろうなという作品ができて、面白かったです。
・周りの人が助けてくれたり、フォローしてくれたりといった安心感の中でできる空間だったのが良かったです。

◎ワークショップ実施の効果
社会に出た後のソーシャルスキルを身につけるために即興演劇の手法を取り入れたワークショップは効果的。考えの異なる他の参加者と1 つの作品を作り上げていく過程を通して、聴く力、伝える力を身につけていきます。将来的には、現実社会で起こりうる場面を人や設定等の要素を入れて実際に演じてみることで、社会に適応 する能力を身につけることにつなげていきたいと考えています。


◆保育所 演劇ワークショップ『白雪姫』(試作)

講師:西村和宏(四国学院大学准教授)
対象:カナン子育てプラザ21/4 歳児クラス(参加者18 名)
開催日:2020 年2 月28 日(場所:カナン子育てプラザ21)

課題リサーチ・プログラムで、丸亀市立飯山北保育所・南保育所の先生方にご協力いただき、生活発表会の練習を見学・現場の声をヒアリングしました。「生活発表会で演劇的な遊びを取り入れているが、専門的な知識や方法が分からないので、芸術を子どもたちの教育にどう結びつければよいのかを知りたい」などのお悩みを伺いました。そこで、ドラマを使って子どもたちが自ら考え、 感じたことを表現して楽しむことができるワークショップを開発することにしました。

◎ワークショップ内容
「あいさつをしよう」………子どもたちが一人ひとり舞台に上がり、舞台上にいる白雪姫に挨拶をします。まずは人前に出て、何かするということに慣れてもらいます。
「かいわする」………白雪姫か、いのししと一人ひとりが舞台上で会話してもらいます。
「えんじる」………子どもたちが継母役や鏡役になり、自らが考えたセリフを舞台上で話してもらいます。
「こびとやくになる」……… 子どもたち全員が小人役 になり、みんなで音楽に合わせて踊ります。全員で何か表現することを体験してもらいます。
「いのししを助ける」……… いのししが間違えて毒リンゴを食べてしまったのでみんなでいのししを助けます。

◎ワークショップ振り返り
子どもたちは衣装・メイクをした白雪姫やいのししに興味を持ち、キャラクターと舞台上でのやりとりを楽しむことができました。人前でしゃべることに慣れていない子も、友達やアシスタントの助けを借りて、言葉(セリフ)をいうことができました。将来的には、みんなと同じセリフではなく、個々が考えたセリフを友達の前でしゃべれるようになり、達成感を得ることで自己肯定感を高めてもらうことが目標です。子どもたちの自由な発想を引き出せるようなゲーム的要素やアイテムを追加し、自分なりの表現をすることに喜びを感じられる段階を踏んだプログラムを用意するなど、ブラッシュアップをしていき、子どもたちの想像力・表現力を磨けるワークショップを創り上げたいと思っています。

 

シアター・プロジェクト活動報告 (2019 年度 大学における文化芸術推進事業)

開催日:2020 年2 月8 日~9 日 (場所:四国学院大学ノトススタジオ)
対象:丸亀市産業文化部文化課職員、大学生(参加者15 名)

◆劇団「渡辺源四郎商店」2 本立て公演
青森を拠点にする劇団「渡辺源四郎商店」を招聘し、2 作品を上演。
プロの劇団の公演運営に参画し、上演に関する渉外、宿泊・ 移動の手配、チラシ作成などの制作実務を実践的に学びました。
『どんとゆけ』 作・演出:畑澤聖悟
どんとゆけ
『だけど涙が出ちゃう』 作・演出:工藤千夏
だけど涙が出ちゃう
◆高校生演劇ワークショップ

講師:畑澤聖悟(四国学院大学非常勤講師)
対象:高校生(参加者21 名)
開催日:2020 年2 月7 日 (場所:四国学院大学ダンススタジオ)

公演に連動して高校生対象に演劇ワークショップを開催。演劇の楽しさを地域の高校生に改めて実感してもらうと同時に、卒業後も演劇というアート活動を続けていきたいと思ってもらうことができました。
高校生演劇ワークショップ""

◆アートボランティア
開催日:2020 年2 月8 日 (場所:四国学院大学ノトススタジオ)
対象:高校生(参加者3 名)
ボランティア参加者は、ロビーや外壁への装飾、配布物へのチラシ等の折り込み作業、劇団側との公演事前ミーティングに参加しました。観客とは違う立場でプロの劇団公演に関わる機会となりました。
アートボランティア

 

評価・プロジェクト活動報告 (2019 年度 大学における文化芸術推進事業)

本プログラムで、実施したワークショップや公演を活動ごとに振り返り、アンケート調査・ニーズ調査の結果を踏まえながら、地域にどのような影響を与えたかについて考察しました。また、市民会館の開館に向けて、市民や企業に対してアートや劇場の必要性を理論的に説明する方法を学びました。

◎社会的インパクト評価について
丸亀市は新市民会館開館に向けて、文化芸術が社会に与える影響を様々な視点から分析することによって、文化芸術活動が生み出す社会的価値を可視化し、検証する「社会的インパクト評価」を取り入れています。本プログラムでも、アウトリーチ事業が社会に対してどんな影響を与えるのかを定性的、定量的に評価し、投資に対する妥当性を検証していくと同時に事業のロジックモデルや効果の見直しも行っています。当プログラムで作成したロジックモデルとそれを基に収集したアンケート結果は下記をご参照下さい。

◎社会的インパクト評価レポート
「クリエイティブ・ダンスを用いた学校ワークショップ ~いのくまさんを踊ろう!~」(PDF)
・ロジックモデル
・事前アンケート、終了時アンケート、事前アンケートと 3 か月後アンケート比較
課題解決ワークショップ<認知症介護のスキルアップ講座>(PDF)
※本評価レポートには、丸亀市文化課市民会館開館準備室 主催事業も含まれています。
・評価プロセス
・評価対象ワークショップ(概要)・(詳細)
・現状把握(市役所職員への事前ヒアリング)
・(菅原直樹氏への事前ヒアリング)
・ロジックモデル
・評価指標(参加中~初期)(中期~最終)
・測定 ・事前アンケートの測定結果①②
・当初想定された課題(事前アンケートより)
・終了時アンケートの測定結果①②
・WS の成果と課題(終了時アンケートより)
・測定結果の事前事後比較①②
・WS 実施前後の変化
・現在の状況①②(事後アンケートより)
・現在の状況(事後アンケート)から想定される課題
・今後に向けた可能性と改善策