『人間関係づくり』(ピア・リーダー)

社会学部 情報加工メジャー 2017年度卒業 谷 祐希 さん
期間:8月8日~8月10日
場所:五色台少年自然センター
活動内容:ピア・リーダー養成(宿泊研修)

ピア・リーダーになろうと思ったきっかけは何ですか。

――入学前、オープンキャンパスの時にピア・リーダーの先輩方に優しくたくさん声をかけていただいて、この雰囲気なら大学に入って大丈夫そうだなと思いました。どこに行こうか迷ってたりしたら、「テレビで見るような大きい教室あるよ」と711教室に連れて行ってくれたり、私は高知県出身で方言が強かったんですけど、それをネタに楽しませてくれたりして、すごく楽しいオープンキャンパスになりました。他の大学のオープンキャンパスにも行ったんですけど、四国学院大学みたいに先輩が付きっきりという訳ではなくて案内してくれる人もいなかったので、ここだったら先輩のサポートもあるし仲間づくりも大丈夫かなと思えました。だから、私もピア・リーダーになって同じような気持ちにさせてあげたいな、と思ったことがきっかけです。それに、たくさん人数がいる中で、自分とは正反対の意見の方もいると思うので、そういう意見も自分の中に吸収できて心を広く持てたらいいなと思ったこともそうです。

研修ではどんなことをしましたか。

――去年は遊ぶ時間もあったんですけど、今年はけっこうピア・リーダーという団体について学んだという感じはあります。研修では、片岡先生と阪本先生による研修と、学年ごとに考えた企画がありました。私が研修ですごく心に残っているのは、同じ学年の人が企画した「褒め言葉のシャワー」です。メンバーごとに班に分かれていて、班員一人ひとりの良いところを付箋に書いて渡して、ひたすらその人を褒めまくるという企画でした。大人数になってくると、人間関係がぐちゃぐちゃする時もあります。本音を全部出してお互い中身から信頼し合える団体を作った方がいい、という人もいると思います。でも、私は全部を分かり合うのは無理だと思っています。上辺だけというのではなく、建設的な人間関係を作りましょう、という研修だったので、自分の中でためになりました。やっぱり人間関係がごちゃごちゃすると、人の駄目なところとか悪いところに目が向いてしまうと思うんですけど、そうじゃなくてみんな良いところがあるんだからそこを伸ばしていこうよ、みたいな企画だったので、心に残っています。私は「気遣いができる」「周りのフォローができる」という褒め言葉をもらいました。ピア・リーダーになる前から人を気遣える人になりたいと思っていたので、伸ばそうとしていたところを褒められたのはすごく嬉しかったです。どんどんこれからも伸ばしていきたいと思います。2年生の企画「これからのピアについて考えよう」では、グループに分かれて、各学年とピア・リーダー全体の良いところと悪いところを書いて付箋に書いていくということをしました。やっぱりみんな良いところと悪いところがあって、自分の学年の良いところと悪いところももちろんあって、全体でみんなが分かっている部分ではあると思うんですけど、悪いところが「騒ぎすぎ」というのがあって、やっぱりかと思いました。でも今回の研修では改善策までで終わったので、それを具体的にどうしていくのかはまた後期の研修でやっていくと思います。良いところは、「学年を超えて仲がいい」とか「盛り上がれる」という意見がありました。4年生の企画は、普段の対話について考える内容でした。会話をしていて、ちゃんと話を聞いてくれているかどうか、というのは話を聞いている態度で感じ方が変わってきます。片岡先生の研修では、楽しく学ぼうということで、班に分かれて言葉を喋らずに何もない島から生活できる島を作る、ということをしました。例えば、病院がないと人は生きていけないし、家がないと生活できないし、移動には電車も必要・・・・・・という風に、何もない島に生活できる街を作っていきます。言葉や言語は使ってはいけないので、何を作ろうとしているのかは擬音語とかでみんなが分かるように伝えたり、私たちの班はローマ字を暗号化してみたりして、作っていきました。この研修で、私は聴覚障害の人と接する時にこういう言葉によらない身振り手振りでのコミュニケーションが使えるのではないか、と感じました。阪本先生の研修は、10人くらいのグループに分かれて「見上げてごらん夜の星を」のワンフレーズを好きな振り付けで踊ってみよう、というものでした。

今回の宿泊研修で、ピア・リーダー同士の関わりはどうでしたか。

谷祐希さん――去年は生活班が決められていても、全然その活動がなくて何のために作ったんだ、という意見が出たので、今年は生活班で野外炊飯をしてカレーを作ったり、他にもイベントがありました。一対一で会話をするデート企画では、私はそれまで全く喋ったことがない人とペアになって、初めましてという感じから始まって、最近のこととかピア・リーダーを続けるかとか、バイトやどこ出身かとか色々な話をしました。他の人たちも、今まで絡んだことのない人とペアになっている人が多かったと思うので、仲は深まったと思います。生活班で劇をやったりもしました。私の班は不思議な話を作ろうということになって、失くした日記帳の鍵を夏祭りの屋台で偶然見つける、という話を作りました。他の班はRADIOFISHのパーフェクトヒューマンを踊ったり、春夏秋冬の高校の青春時代を劇にしている班もあって、他の班の作品を観るのがとても楽しかったです。

今回の宿泊研修やピア・リーダーの経験を通して、学んだことや自分自身成長できたと思うところはどんなところですか。

――「褒め言葉のシャワー」は、もう一回別のグループで研修をしてもいいんじゃないか、と思うくらいすごくよかったなと思います。本音で物事を言い合えたらもちろんそれはそれでいいと思うんですけど、社会に出たらそういう訳にはいかないですし、ピア・リーダーって1年生をサポートするだけじゃなくて社会に出て使えるようなコミュニケーション術を学べる場所だとも思うので、今回の研修ではそういう人間関係について学べたんじゃないかなと思います。
私は、人見知りとかではなかったんですけど、大人の方と話すことが苦手でした。でも、ピアリーダーになってオープンキャンパスとかしてたら自分から話しかけにいかなきゃいけなくて、保護者の方に大学の良いところを紹介していくうちに、大人の方と話すことに少し慣れたというか、できるようになったんじゃないかと思います。
みんなに好かれるのは無理だと思うんですけど、ピア・リーダーをしていて人間関係作りには強くなったんじゃないかと思います。小学校の時はお弁当とか「一緒に食べよう」って話しかけられないタイプだったので、そういう意味ではすごく成長できたと思います。担当しているクラスターの中でも、一人ひとり声をかけて、できるだけみんなと話すようにしています。一年生に何かあって、私たちに話しかけずらい時は私たちの方から声をかけて、力になりたいと思っています。

ピア・リーダーをしていたよかったと思うのはどんな時ですか。

――去年、担当したクラスターにサポートが必要な車椅子の人がいて、私は社会福祉メジャーでもないので分からなくて、クラスターのことは先輩に任せて、その人のことしか見えていない部分がありました。視界が狭まっていた自分がいて、後になって大丈夫だったのかなと不安に思ってたんですけど、去年担当したクラスターの後輩たちが今でも、「祐希さん」とすごい話しかけてくれるので、そういう後輩を持てたことはすごくよかったと思います。去年のオープンキャンパスとか入試課の方と回ったガイダンスとかで話した高校生が入学してきて、ちょうど私のクラスターに入ってきて、私と話したことを覚えてくれていたのは本当に嬉しかったです。大学の職員さんと交流を持てるのもなかなかない機会だと思うので、ピア・リーダーを続けていてよかったなと思います。
やっぱり、人間関係がぐっと広まったことがすごくよかったです。外部の方や高校生ともたくさん話せますし、知らない人に声をかけていく力がついていると思います。

ピア・リーダーを目指す後輩へアドバイスやメッセージがあればお願いします。

谷祐希さん
――ピア・リーダーって、前に出たいっていうのではなくて、人見知りを治したいとか、そういう人でも絶対いいと思うので、ピア・リーダーをすることによってみんな成長できると思います。控えめにならずに、大学っていろんなことを吸収する時期だと思うので、迷ってるならやった方がいいと思います。自分に自信がないとか特徴がないとかそういうんじゃなくて、自分を成長させたいと思うならピア・リーダーになって、やってから学んだ方がいいと思います。